第4話 暗闇の王都 ???????「ゲコゲコ」 ソル「・・・まさかカエルを食うと?」 エリアス「このカエル大きいね!!」 ソル「(落ち着け、ゲテ物趣味の少女がいたってなんらおかしくは無い。 何処から来たかも分からない相手だ、不思議じゃない・・・)」 エリアス「え、食べないよ?」 ソル「あ?あ、ああ。(・・・だよな。)」 エリアス「乗せてもらえないかな?」 ソル「・・・乗せてもらえるわけないだろ、相手はモンスターだぞ」 その大きなカエルにエリアスは近づいて、なでたりした。 そして。 ???????「ゲコゲコ」 エリアス「乗せてもらえたよ!!」 ソル「んな馬鹿な!!」 エリアス「せっかくだから名前もつけて・・・」 ソル「・・・」(だがしっかり乗る エリアス「うん、じゃあ・・・「フロッグ君2号」で!!」 ソル「何処から突っ込めばいいか分からないんだが」 フロッグ君2号「ゲコゲコ」 エリアスが最も活き活きしている瞬間でした。 とにかく、そのままフロッグ君2号という意味の分からない名前のついた大きなカエルにのって、 近くの街まで来た2人だったが・・・ ソル「痛い痛い痛い痛い跳ねるな跳ねるな跳ねるな跳ね・・・!? な、なんだこれは!?」 目の前には、廃墟となったような巨大な都市が・・・ エリアス「街・・・だよね?」 ソル「あ、ああ・・・元はそうだったんだろ・・・」 とてもじゃないが人はいないように見える。 ソル「どうなってるんだ・・・?」 エリアス「あ、あそこに人がいる!!」 ソル「本当か!?」 ????「くそっ、スピアはどこに飛ばされたんだ・・・? 他の奴も誰もいないしどうすれば・・・」 エリアス「あっ、ウィンド!?」 ウィンド「!? エリアス・・・? 無事だったんだな?」 ソル「あっさり出会ったな・・・」 エリアス「出番が取れたんだね!!」 ウィンド「ああ、いつも他の奴等の影に隠れてて・・・って何だそれ!? 何でこんな言葉をかけられるんだ!?」 ソル「(哀れな・・・)」 ウィンド「ま、まあいいや・・・ ここはどっかの国の王都「だった」らしい。」 エリアス「そうなの?」 ウィンド「ああ、よく分からんけど。 人の気配もその他動物の気配も草木も無いぜここ。 空気悪い。」 エリアス「そうなんだ・・・」 ウィンド「ただ、嫌な予感だけはする。 あの城とか。」 その先には巨大な城があった。ただ、暗い。 エリアス「じゃあそこ行ってみよう!!」 ソル「嫌な予感って聞こえたが。」 ウィンド「間違えて言った。取り返しはつかない。 っつーかエリアスは何でこんな活き活きしてんだ・・・」 エリアス「レッツゴー、フロッグ君2号!!」 2号「(面倒くさいので略しました) ゲコゲコ」 ウィンド「ってなんじゃこりゃ!!」 ソル「見ての通りのカエル」 エリアス「早く乗って。」 ウィンド「嫌だ! そういうの嫌だ!!」 ソル「その気持ちは痛いほどよく分かる・・・現に痛い」 2号「ゲコゲコ」 ウィンド「・・・俺は待ってるから」 エリアス「だめ、早く乗って!!」 ソル「痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!」 ウィンド「ぎゃあああああああああああああああああ!!」 この先ずっと移動がこれかと思うと鬱になる2人だった。 さて。 ウィンド「・・・怪物とかいそうなんだけど。 そしたらどうすんだよ。武器もないし戦えないぞ。」 エリアス「わたし達に武器なんていらないよ。 だって困ったら変身して戦えば・・・」 ソル「変身?」 ウィンド「あ、こ、こっちの話だ。」 エリアス「?」 ウィンド「常識的に考えてそれは無理だろ・・・ 一般人の前でそれは・・・」 エリアス「そう? あ、また誰かいる!」 その先には、1人の少女がいた。 煌びやかなドレスに身を包んだ、美しき少女。 ソル「!! き、きれいな・・・」 ウィンド「・・・周りの風景と合ってないな」 ???「だ、誰!?」 エリアス「怪しくないよ?」 ウィンド「カエルに乗った3人組なんて怪しい以外の何でもないが。」 ソル「突っ込み役なのか、お前は?」 ウィンド「ボケる奴が多すぎるだけだ・・・」 ???「・・・怪しくないの?」 ウィンド「そしてそれをあっさり信じようとする。」 エリアス「うん。」 ソル「・・・っつーかどうしてこの街は壊れてるんだ・・・?」 ???「・・・怪しくないんだよね。 ・・・天使に襲われた・・・」 ソル「・・・天使? なんだそ・・・」 ウィンド「天使!? マジか!?」 ???「う、うん・・・」 ウィンド「やっぱそうなるのか・・・!!」 ソル「お、おい。天使って何だ。」 ウィンド「この前の、街を襲った奴等も天使だ! 背中に翼、頭上に輪をつけた奴等・・・」 ソル「何だって!?」 エリアス「・・・?」 ???「あなたたちも天使に襲われたの?」 ウィンド「ああ、たまたま立ち寄った街で襲われた・・・ タイミングが悪かったらしくて・・・」 ???「・・・そう・・・」 エリアス「仲間ともはぐれちゃった・・・」 ソル「俺なんてあそこは住んでた場所なんだが・・・」 ウィンド「天使・・・本当になんかやらかすのか・・・ あいつの言った通りだ・・・」 ???「あなたたちも、同じなら・・・ お願い、力を貸して!!」 ソル「2つも同時に話が進行してもよく分からなくなるんだが。 まず天使ってのが一体何なのか教えて欲しいんだが。」 ウィンド「天使っつーのは、まあ・・・ 世界を守る存在だと言われてたな。 守るどころか破壊活動してるけどな。 それぞれの「エレメンタル」ごとに分かれてるらしい。」 ソル「エレメンタル?」 エリアス「あ、エレメンタルって、 炎や水などの属性の事だよね?」 ウィンド「ああ。この世界に存在する15の属性に分かれてるらしい。 多分そうだとは思うが保証は出来ないぞ。知らないから。」 ソル「・・・で、他には?」 ウィンド「ああ。 この前、あの街を襲ったのが「スピード」って奴だ。 奴がまさに諸悪の根源。奴を倒さないと駄目だ。 俺もちょっとばかりの因縁があってな。」 ソル「なるほど。 で・・・そいつらを倒すために協力して欲しいのか?」 ???「・・・うん。」 ソル「唐突な話だが境遇は一緒だし、協力しない選択肢は無いな。 よし、手を組んで天使を倒すぜ!!」 その頃 ライト「みんな、何処にいるんだ・・・!!」 フリーズ「焦るな。焦っても見つからない。 むしろ、焦ると見つからない・・・。」 フォルス「・・・ライトはまだ年齢も低いからな。 ちょっと慌てているだけさ・・・」 フリーズ「慌てるも焦るも同じだ、 まずは落ち着かないといけない・・・」 ライト「何処にいるんだ・・・!!」 ウイング「ま、まさか1人になっちゃうなんて・・・ ど、どうしよう・・・」 さて。 ???「私は・・・リーフ。 この・・・今は無くなってしまったこの国の王女・・・」 ソル「リーフ、か。 よし、じゃあ、国の敵を討つためにも、行くぜ!!」 エリアス「どこに?」 ウィンド「まず仲間を探さないと駄目だぜ。 4人で太刀打ちできる相手じゃない。 それどころか瞬殺される。」 リーフ「そんなに・・・?」 ウィンド「そう、本当に強いし。」 ソル「・・・つったって、ノーヒントじゃなあ・・・」 ウィンド「・・・ま、そうだよな・・・」 エリアス「・・・方法あるよ?」 ソル「・・・え?」 エリアス「わたしだったら、一応仲間を探せる。」 ウィンド「出来るのか。」 エリアス「うん。 みんなの「心」を感じるから。」 ソル「こ、心・・・?」 ウィンド「そ、そんな事出来るのか・・・知らなかった。」 エリアス「うん。 大雑把にしか分からないけどね。 この付近にはいないみたいだよ。」 ソル「でもいないのか・・・」 エリアス「でも、東の方からちょっと感じる・・・」 ウィンド「じゃあ東だな。」 リーフ「当てになるの?」 ソル「当てがなくても動かなきゃいけないだろ・・・この場合・・・」 エリアス「じゃあ、早速2号にのって行こう!!」 2号「ゲコゲコ」 ソル「ぶっ!!」 ウィンド「そ、それは勘弁してくれ・・・」 リーフ「あ、かわいい。」 ウィンド「何処がだ!! っつーか登場1話で何回ツッコミしたんだ俺は・・・ 俺そういうのじゃないのに。」 ソル「(哀れな・・・)」 エリアス「じゃあ走る?疲れるけど。」 ウィンド「疲れる方がやたら痛いよりマシだ。」 ソル「・・・俺も走ろうかな・・・」 エリアス「じゃあゆっくり行く?」 ウィンド「出来ればそうしてくれ・・・」 ソル「出来なくてもそうしてくれ・・・」 エリアス「じゃあせっかくだから変身して・・・と。」 ウィンド「待った!!だからそういうのは・・・」 エリアスを光が包んだ。 ソル「え、ええええええええええええ!?」 ウィンド「だから何も知らない奴の前でやるのは!!」 リーフ「あ、かわいい。」 ウィンド「誰か!! 誰かボケストッパーを用意しろ!! もう駄目だ!!」