第43話 戦争勃発! センクレイスVSラーファス ソル「さて、説明してもらおうか?」 ミカエル「本当すまなかった、だがあまり反省したくない」 ソル「斬るぞてめぇ」 それはあの時。 空間の裂け目を作り出し、真空刃をかわしたのだが、 その裂け目はどこに繋がっているか分からなかった。 その先にはボルテージがいて、直撃、気絶した所、 この前倒したラーファス皇帝が執念深く魂で残っていて ボルテージの体を乗っ取って、指示出して 今ラーファス軍は世界各地に進撃しているわけで つまりトリガーを引いたのは ミカエル「俺でした。」 ソル「ぶっ飛ばしていいか?」 ミカエル「まあ待て、暴力反対。」 ソル「よくもその口でそんな事言えるな… 聞いた話によるとお前が一番真っ先に戦闘を仕掛けるタイプのようだが。」 ライト「ちょっと。 まるで状況が理解できないんだけど。 確か2話前には…」 ソル「「話」とか言わない方がいいと思うんだが」 ライト「少し前にはラーファスの皇帝死んだはずなのに。 何で今こんな状況に。」 スライサー「ディスプレイの前のこの状況を理解できない閲覧者のため説明すると、 軍が来た 捕まった 全員いた 出れない だ。わずか16文字で説明出来るな。 ちなみにここは牢屋だ」 ブルームーン「何でこんな事に……」 ライト「第一、何でそんな所にボルテージがいたんだ…… 運が悪すぎるだろ…… 他の奴等は今あっちの世界にいるのに。 フォルスはテンション下がって戻ってったし」 ミカエル「第3の魚とでも言っておくか?」 ウィンド「(死してなお魚……)」 ティルヴィング「(魚……? 一体何が……)」 ミカエル「という訳で、状況整理も出来た所で壁を破壊して出るか…… ウィンド、剣貸せ」 ウィンド「え?」 ミカエル「ティルヴィングを。」 ウィンド「……… 暴走するんじゃ……」 ティルヴィング「うん。するけど。」 ウィンド「…………」 ライト「神剣はもうトラウマになった」 ソル「デュランダルを家に置いてきてしまった」 スライサー「大失態だな……」 ※その頃ソルの家では ラーファス兵士「武器を持ち出せ! ……ん? なんだ子の強そうなのは……」 デュランダル「(何者だ!?)」 ラーファス兵士「う、うおおおおおおおおおおおおお!?」 デュランダルから凄まじいエネルギーが発せられ……… ソルの家が吹っ飛んだ デュランダル「(死んだようだな…… これはまずい、周囲が大破している)」 そんな事は知らず ミカエル「神剣が暴走しようと気合で持てば問題無い!」 ウィンド「余裕そうな物言いだけどどう見ても痩せ我慢だぞ」 ティルヴィング「ほら、そろそろ痩せ我慢はやめてギブアップを。 そうしたら許してあげるから、今回の事件の事も」 ミカエル「負けるわけにはいかねぇ!」 気力と魂で何とかティルヴィングを振りかざすミカエル。 暴走している分大量のエネルギーが飛んだ。 ただ、コントロールが最悪。 ウィンド「ぎゃあああああああああああああ!! ギブアップ! ギブアップだティルヴィング!!」 ティルヴィング「(あ、ウィ、ウィンド!!)」 ミカエル「……… ま、細かい事を気にするな!」 ウィンド「………」 無言でティルヴィングを取り上げ、 ウィンド「ミカエル。 お前はもう黙れ!!」 さすがのミカエルも神剣で滅多斬りされたらひとたまりも無かった。 ミカエル「(行動不能)」 ウィンド「はぁ……はぁ……何回振ったんだ……」 ソル「そろそろ本題に移ってくれないか? 誰でもいいから牢屋の壁破壊してくれよ……」 スライサー「3人コントを見ている時間は無いと思うんだが……」 ライト「この前の力が使えりゃいいのにな。 気合い入れて「グゥゥゥゥゥラァァンドフゥオオオオオオオス!」とでもいいながらグルグル走り回れば 発動できる気がするんだが」 スライサー「その勇気がグランド・フォースだろう……もはや…… あのサタンでも出来ないな……間違いなく」 そりゃあねぇ。 だが ソル「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!! グゥゥゥゥゥラァァンドフゥオオオオオオオス!」 スライサー「……切羽詰まりすぎだろう……」 ブルームーン「もっと気合い入れろ!」 スライサー「お前は馬鹿か…… ……馬鹿だったな、すまん」 ブルームーン「(カチン) 面貸せやコラ」 スライサー「ん?」 ブルームーン「(行動不能)」 ソル「(行動不能)」 ライト「(行動不能)」 上3人はスライサーに粛清された。 ウィンド「えっと。 まともな奴がいない。」 スライサー「本当に濃い面子だ。 救いようがないのもいるからな」 ティルヴィング「で、どうするの?」 ウィンド「永遠に忘れ去られるまでこの牢屋の中だろ」 ティルヴィング「……… ふう。1本で駄目ならもう1本………」 ウィンド「あるわけない。」 スライサー「何の話だ?」 ウィンド「神剣。 2つ合わせれば、って言ってるけど、そんなの……」 ミカエルもソルもどうやら今持ってないらしい。 ウィンド「まあ、普通そんな物騒な物いつもいつも持ち出さないしな。 こいつは勝手について来るし」 ティルヴィング「だって君、弱いから。」 ウィンド「泣く」 スライサー「(誰かまともな奴はいないのか……)」 その時。 ???「あいつらを今すぐ解放しろ。 さもなければセンクレイスへの宣戦布告ともとるぞ?」 ウィンド「ん? この声は……」 ???「それとも金が欲しいとでも言うのか?」 ?????「とんでもない。そんな事。」 外から聞こえてくるのはよく聞く2つの声。 片方は明らかに調子が違うものの。 片方は…… ウィンド「ボルト……? もう片方はボルテージ……IN ラーファス皇帝」 ボルト「解放する気はさらさら無いとでも?」 ラーファス「ふふふ…… 無条件降伏するというのなら解放しよう」 ボルト「誰がそんなのに乗るか。」 そう。 ボルトは現在、センクレイスの王である。 センクレイスの先代は天使の襲撃のときに亡くなっている。 そのため、彼がそれを継ぎ、国を復興させたのだ。 ラーファス「それは残念だ……」 ボルト「ま、無理やりにでも開放する予定だったからいいけどな。」 ラーファス「何?」 ウィンド「ボルト、何でここに……」 ボルト「人質解放のためさ。」 スライサー「まともな奴がいた……」 ???「無事なようだな……」 ウィンド「……は? 何故あんたが……」 ボルト「紹介すると、援軍として駆け付けたゼウス」 ウィンド「紹介しなくても分かるから。 っていうか神にしてはやたら動くなあんた。 人間の争いに神が動くか?普通……」 ゼウス「ラーファス帝国そのものが、サタン同様危険な存在だった。 センクレイスに協力を仰げたのは大きな一歩だ」 ウィンド「そんな危険なのか!?」 ゼウス「ラーファスの軍事力は凄まじい。 以前のサタンの1件でも、ラーファスの帝都付近の被害は非常に少なかった。 攻撃、防衛共に凄まじいものだ」 ウィンド「なのに皇帝一度あっさり死んだけどな」 ラーファス「外は固く中は柔らかく、それが信念なのだよ……愚民には分かるまい。 外はサクッと中はしっとり、それこそが」 ウィンド「小物っぽい発言だな」 スライサー「まず分かりたくない」 ゼウス「さて、解放だ」 いきなりゼウスは空間を捻じ曲げ、牢屋の出口を作った。 ラーファス「何!?」 スライサー「あっさり脱出成功したな……」 ミカエル「ん……? あ、出られるのか?」 ウィンド「ああ。 ……ってお前、これやればすぐ出れたじゃないか!!」 ミカエル「……あ」 以前も自分の力を忘れていた。 ミカエル「……ボケ入ったかな。」 心配になるミカエルだった。 ラーファス「くっ……だが、逃がしはしない!」 パチン、という音とともに大量に兵士がなだれ込んできた!! スライサー「何!?」 ウィンド「多すぎるだろ! 人口密度が凄まじいことになるぞ!!」 ラーファス「さて…… センクレイス王国が降伏するというなら見逃してやっても……」 ボルト「……… こんな簡単に降伏するわけがないだろ? 戦争前から降伏してたまるか」 ウィンド「……戦争? まあ、兵士が何人集まっても兵士には変わりないし、何より…… ゼウス……」 ゼウス「その通りだ。さて、出るぞ」 ラーファス「何!?」 気づくと、彼等は外にいた。 スライサー「……楽に出れたな。」 ウィンド「お前がもう少し早く気付けば……」 ミカエル「疲れてるのか? 頭が朦朧としてきた」 ゼウス「……どうやら、少しボケているようだな。」 ウィンド「最近ずっとこんな調子。」 ソル「ん…… あれ、外か……」 ライト「何で俺までやられたんだっけ?」 スライサー「まあいい、出られれば……!? 何だあれは……!!」 ラーファス城の外に出た彼等は、軍隊が出て行くのを見た。 数多くの兵器、戦車もある。 いかにもどこかに戦争を仕掛けに行くようだった……… ボルト「くそっ、早く戻らないと……」 ミカエル「そう言えば、どうして捕まっているって分かったんだ?」 ボルト「情報ぐらい簡単に入手できる。 さて、戦争か……」 ミカエル「本当に戦争かよ……」 ライト「戦争!? ボルト、本気か!?」 ボルト「本気とかそういう以前にあいつらが仕掛けて来るのが丸わかりだ!! 仕方ないだろ……」 彼等は、センクレイスの城へと向かった。 センクレイス城 ボルト「急いで国境付近の守りを固めろ! ラーファスの大軍隊が2日、いや1日あまりで攻め入ってくる!!」 ライト「俺達に出来ることって無いのか?」 ボルト「……この街も防衛する必要があるな。」 ソル「当然、防衛に参加していいよな?」 ボルト「……危険を承知ならば。」 ライト「ボルト! 俺は死後の世界も見たし地獄にも行ったしこれ以上の危険なんて想像すら出来ない!!」 ボルト「……随分な精神的アドバンテージだな。 だけど……あの国の軍事力は事実、まずい」 その時、警報が鳴り響いた!! ボルト「!? もう攻めてきたというのか!?」 それと同時に城が強く揺れた!! ブルームーン「うおっ!? 何だ!?」 兵士「大変です! 主要都市に空襲、うち3都市が壊滅!! 防衛軍が国境に到達する前に、国境にいた軍隊も全滅しました!!」 ボルト「何だと!? 早すぎる……!! それに3都市壊滅だと!?」 兵士「はい……!! 生存者は数少なく、都市人口の20%にも満たないとの報告が……」 ボルト「……なんてこった……」