第5話 死闘の予感 スピア「何処を探せばいいんだ・・・」 スピアは仲間を探していた。 あっさりやられてしまったショックから立ち直るには少し時間を要したが、 次は絶対勝つ、と心に決めた。 なにしろ、まだ全力を出して負けたわけではないのだ。 そして、今は仲間を探している。 スピア「・・・ま、世界は広いしそんな簡単に見つかりはしないよな。」 見つからない。 そんな所に。 スピア「・・・ん? あれは・・・?」 天使が集まっていた。 天使A「進撃準備整いました!!」 天使B「ご苦労。 さて、異世界への進撃準備は整った、 後はスピード様に来てもらって・・・」 スピア「全く、また天使か・・・」 天使B「む!? なんだ貴様!!」 スピア「なんだって・・・スピアだ。それ以上でもそれ以下でもねぇぞ。」 さて・・・ リーフ「快適だね。」 エリアス「でしょ?」 ソル「さて、この山より大きい意見の相違はいかに。」 ウィンド「俺達からすれば正直二度と乗りたくない。」 2号はぴょんぴょん跳ねる。 だからはっきり言って乗ってると痛いのである。 だというのに、女性陣2人は快適だと言う。 乗り方に問題でもあったのだろうか? ソル「とにかく、お前らが人間のように見えて実は別生物だというのは分かった。」 ウィンド「ははは・・・」 ソル「でもどうでもいいや・・・」 ウィンド「じゃあ言うな」 物語開始直後にして無気力状態のソル、 普段の彼女からは想像できないほどはしゃいでるエリアス、 加入直後に天然か何かを発揮するリーフ、 そして突っ込み固定ウィンド。 ある意味バランスはよかった。 さて。廃墟の王都からしばらく東に歩くと、 そこは海でした。 ウィンド「やっぱこうなると思った。」 ソル「泳いで渡れないか?」 ウィンド「向こう岸が見えないのに泳ぐ気か?」 エリアス「こんな時こそ2号の出番!!」 2号「ゲコゲコ」 ソル「ああ、水の上だったら跳ねる訳じゃないしな。」 ウィンド「まあ、それなら・・・」 そんなこんなで2号に乗って海を渡るソル達。 リーフ「快適だね・・・?」 ソル「酔った」 ウィンド「お、おい・・・頼むからそういうのは」 ソル「う・・・うg」 不適切な映像が流れた事を大変お詫び申し上げます。 しばらく外に広がる青空か星空を見てお待ちください。 ウィンド「映像じゃないし」 エリアス「本当に快適だねー。 転寝しちゃいそう。」 ウィンド「・・・さて、問題は 『4人もカエルに乗れるのか』という点だ。 現に乗っているが、はっきり言ってこっちは快適じゃない」 ソル「押すなよ・・・? 俺は海に落ちたくない!!」 ウィンド「こっちだって落ちたくないに決まってるだろ!!」 そしてある程度経って。 ソル「そろそろ・・・向こう岸見えるか?」 リーフ「うん。結構近いから。」 ソル「そうなのか。」 ウィンド「っつーかそろそろ着かないとエコノミー症候群にかかる。」 エリアス「どんな所に着くのかな?」 ウィンド「いや誰か突っ込んでくれよ・・・」 ソル「俺からすれば本当にそうなりそうで怖かった。 飛行機なんざ乗った事ないけどな・・・ あの街にはエアポート無いからな・・・」 ???「そこのお前達・・・止まれ」 ソル「!? な、なんだ、唐突に!?」 ???「早く止まらないと、怪我するぜ・・・?」 リーフ「だ、誰・・・!?」 ウィンド「お、おい・・・止まれっつってるぞ・・・ 止められないのか?」 エリアス「どうやって止まるの?」 ウィンド「最悪すぎる・・・」 その瞬間、前に見えない壁のような物が現れた!? エリアス「あ、あれ? と、止まった!?」 ウィンド「見えない・・・障壁か・・・?」 ???「止まったか・・・」 ソル「姿を現せ!!」 ???「慌てるな、すぐ見せる。」 その時、目の前に4人の人影が・・・ いや、人がいたらおかしい。 目の前にいたのは・・・ リーフ「・・・天使!?」 だった。 ソル「・・・4人もいるぞ!?」 目の前に現れた4人の天使。 エリアス「ど、どうするの!?」 ソル「こんな足場の悪い状況で戦えるか!! 絶体絶命だ・・・!!」 ウィンド「・・・お前らこんな所で何やってんだ・・・」 ソル「え?」 ???「別にいいだろう? 連絡ぐらいよこせばいい物を・・・ しかもお前だけか? スピアはどうしたんだ・・・?」 リーフ「・・・知り合い?」 ソル「・・・マジで?」 ウィンド「・・・なんっつーか・・・ 腐れ縁とかそんな感じ・・・なんか違うけど・・・」 ?????「酷い言い草だな・・・全く・・・」 ?????2「心外ですねえ・・・」 ????「酷いよ、もう・・・」 ソル「唐突過ぎる状況に理解が追いつかない・・・」 ウィンド「・・・とにかく、なぜ止めた? こんな海上じゃ落ち着いて話も出来ないぞ・・・」 ???「そうだな、まずは向こうの大陸までひとっとびだ・・・」 すると、強烈な風が吹き荒れ、ソル達を吹き飛ばした!! ソル「う、うわああああああああ!?」 その頃・・・ スピード「さて・・・反乱者をどうするか・・・」 グランディア「取るに足らない反乱者なんて放っておけばいい。 所詮、弱者の集まりだからな・・・」 スピード「そうか・・・ さて、そろそろ報告が来る頃だな。 あの世界への進撃準備が整う頃だ・・・」 部下の天使「スピード様、グランディア様、報告申し上げます!!」 スピード「来たか。」 部下の天使「大変です・・・ あのスピアは生存しています!! 進撃準備を進めていた軍団を全滅させられました!!」 スピード「何だと!?」 スピア「仲間を探してる時に、全く・・・ ま、弱いのばかりでよかった。 それに、止めなきゃ大変な事になっただろうな・・・」 スピード「くっ・・・馬鹿な!! 天空剣を食らって生きているだと・・・!?」 グランディア「甘く見すぎたようだな?スピード。」 スピード「くっ・・・さすがに、最強クラスの奴は違うな・・・ 他があまりに雑魚だったから油断しすぎたようだ・・・」 グランディア「まさか、進撃部隊が全滅とはな。 しょうがない、異世界への進撃より先に奴を倒すのが先決だろう。」 スピード「ああ・・・」 大陸の沿岸 ソル「び、びっくりした・・・」 ???「少し、強すぎたか? まあいい。」 エリアス「・・・」 ウィンド「で、何してんだお前ら」 ソル「その前に、こいつらは誰だ」 ウィンド「ああ、そういえば訳わかんないだろうしな。 こいつらは敵じゃないぞ。 天使は天使でも、街を襲った連中とは対立してる一派さ。 いわゆる反乱軍ってやつ。」 ???「そうだ。 俺はエアー、事実上、反乱軍のリーダーとして行動している。 風のエレメンタルをつかさどる天使だ・・・」 ?????「そして・・・俺はダークネス。 闇のエレメンタルをつかさどる。」 ?????2「私はカルテット、時のエレメンタルをつかさどっているのです。」 ????「わたしは、エメリア! 他の3人と違って、エレメンタルをつかさどってるわけじゃないけどね。」 ソル「は、はぁ。 エレメンタルを・・・つかさどる?」 エリアス「ところで、天使と知り合いって事はウィンドもそうなの?」 ウィンド「いや違う。」 エアー「ウィンドはスピアと一緒に俺達反乱軍に協力してくれてたが連絡が途絶えててね。 全く、何をしてたのか・・・」 ウィンド「しょうがねぇだろ、全部スピードの陰謀だ・・・」 ソル「スピアってあの一番強そうな奴に立ち向かってった奴だよな?多分。 そいつとお前も、なんか因縁があったりすんのか?」 ウィンド「ん?ああ。色々と。本当に色々と。」 エアー「で、スピアがなぜ一緒じゃないんだ?」 ウィンド「ああ・・・襲撃にあって、はぐれちまったんだ・・・」 カルテット「難儀ですね、それは・・・」 ダークネス「スピアと違ってお前はあまり強くないから護身が厳しかっただろう?」 ウィンド「うるさい。 で、そろそろ本題で。」 エアー「そうだったな・・・ 突然だが・・・お前を探し出してわざわざ会いに来たのは、 重要な事を告げるためだ。」 ダークネス「・・・2ヵ月後、奴等の本拠地を攻める」 ウィンド「!? 唐突過ぎる・・・」 ソル「・・・話の流れにやっぱついていけない。 天使と戦ってる連中が2ヶ月後に天使を攻めに行く、ってだけ理解できればいいのか?」 ウィンド「いいよそれで。 で、俺にそれを言ったのはなぜ?」 エアー「出来れば協力頼みたかったが・・・ お前1人じゃさすがにな・・・」 ウィンド「じゃあ、2ヶ月以内にスピアとか仲間探してくりゃいいんだろ?」 エメリア「物分りいいよね!!」 ダークネス「それだけだがな。」 ウィンド「どれだけ精神的に傷つければ済むんだ。 登場して2話でメンタル面がボロボロだ。」 エリアス「2ヶ月で探すの?」 ソル「そうっぽいな。」 エアー「なら、こっちでもある程度探しておく。 どんな奴等だ?」 説明省略 ダークネス「なるほどな。 たくさんいるな。」 ウィンド「頼むぜ。」 エアー「分かった、見つけたら知らせる。 じゃあな・・・今日の用はこれで終わりだ。」 そういうと、それ以降は何も言わずに4人の天使は飛び去っていってしまった。 ウィンド「突然現れて言いたい事だけ言ってどっか行きやがった。」 ソル「お前の知り合いは面倒だな。」 エリアス「じゃあ、早くみんなを探さないと!!」 リーフ「2ヶ月・・・かぁ・・・」 ソル「そういえば俺も仲間探さないと・・・」 突如、2ヶ月という期間が出来てしまった。 果たしてそれまでに仲間は全員集まるのか?