第56話 天使とスライサー



スライサー「人も天使も変わりはしない…同じ一つの存在だ」






ボルト「連絡とりつけたぞ?」



他国に、警戒などを呼びかけ、連絡もとってもらうようボルトが連絡した。


これで探すのは楽になっただろう…





ミカエル「見つかるまでは待ち、だな。
     焦る事は無いさ。」


ラファエル「そうだな、今日の所は休むか?」




ミカエル「ああ。
     …明日になれば最後の一人も来るだろ」



ラファエル「……?

      まさか……もう一人って…」





ガブリエル「…アナエル、オリフィエルと同じ…?」


ミカエル「そう言う事だ。」


ラファエル「どこで手回ししたんだ?」


ミカエル「プライバシー保護のため言えない」


ラファエル「プライ…バシー?」






センクレイス城 夜 客人用寝室



スライサー「何故同じ部屋に…」


アナエル「そんなに部屋が無いらしいから。
     空き部屋が、ね?」



スライサー「だからと言って何で俺とお前が同じ部屋になった…
      女同士、ガブリエルと同室の方がいいだろう…」



アナエル「だって、あまり明るくないんだもん」


スライサー「俺だって明るくは無いが…」





他の部屋



オリフィエル「せっかく休ませてもらってるのに何だお前は!」


ミカエル「トランプでもやろうぜ?」







オリフィエル「5カード」


ミカエル「何だってえええ!?」





更に他の部屋



ラファエル「……」


ガブリエル「……」



「………………………」


無言だった。






王の寝室


ボルト「何でこの国はいつもいつも何か起こるんだ…?」



すると、部屋の反対側から誰かがボルトに声をかけた。


それは、彼の妹の…



リーフ「……ねぇ」


ボルト「ん?」




リーフ「……」


ボルト「どうしたんだよ…」




リーフ「…あっちの世界に行ったかと思えばまたこっちに戻ってきて結局国を治めてたり、
    共和国にしようと思ったら帰ってきたから…」



ボルト「いや…不穏な感じがしたからなあ。
    実際、あっただろ? 事件」



ボルトは一旦は元の世界に行ったが、すぐに再び帰ってきていた。


それも、あんな事を言った後で、である。




その発言は

ボルト「そろそろ俺もライト達の所に帰るぜ。
    もう共和国にでもすればいいだろ?」




その後すぐ帰って来て王位に納まったという、なんとも気紛れな王である。





リーフ「…無理しすぎてない?
    ちょっとぐらい任せてくれればいいのに。そんなに頼りない!?」



ボルト「(何か怖い…)
    べ、別に…」


リーフ「まあ…しばらく城を空けそうな気がするし、その間は私がこの国を守るから心配しないで。」


ボルト「…何の予感だ? まあいいや、その時は頼んだぜ。」








翌日 センクレイス城 王の間



スライサー「…一日待っただけじゃあ、動きは無いか?」

ボルト「警戒してるんだろ?」



ラファエル「そのようだ、今はひたすら忍耐…」


その時、突然何者かが突入してきた!!


?????「たのもーーーー!!」






スライサー「……は?」


ラファエル「…何だ…今のは…」





ミカエル「ようやく来たかもう一人…」


ラファエル「え、あの意味不明な事言いながら突入してきたのが…?」


「……………」


?????「あれ、冷めたのかい?
      まあいいや。所詮その程度のセンスか!!」




ラファエル「………おい」


ミカエル「どうした?」



ラファエル「何故あんな奴を」





ミカエル「盛り上げる奴がいないと駄目かと思って。
     今までと違うコンセプトでお届けする新たな」


ラファエル「……」


ミカエル「あいつの名はザハリエル…これで六人だ」





オリフィエル「(結局あまり休めなかった)
       今更天使について突っ込む必要もなくなってきた…
       もうこんなもんだと割り切るしかないか…」



アナエル「挫けないで。」

オリフィエル「いやいや…」





ミカエル「さて、しばらくは暇だな。」



ザハリエルという天使はあれだけしか触れてもらえなかった。



ミカエル「と言う訳で…おい、オリフィエル…」


オリフィエル「ん?」


ミカエル「ちょっと来い。」

オリフィエル「…?」




二人は城の外へ行った。






スライサー「さて…暇な間何をしたらいいか…?

      …とりあえずしばらくは寝るか…」





スライサーは眠りに行ってしまった。

たまにはゆっくり眠りたいのだろうか。






城下町


ミカエル「何ていうか、昔を思い出すな…」


オリフィエル「いや…何を」








そういえば、天使が街中を歩いていて周りは何とも思わないのだろうか?




答えは…別に反応しない、である。

それは別の話なのだが…