第58話 神剣の存在 ティルヴィング「わたしは、他の神剣と違って気ままに過ごしてたから」 ミカエル「…そんな気ままには見えない」 ティルヴィング「縛られるのが嫌だったから…そんな、神剣になったからって…」 ミカエル「…なった?」 オリフィエル「ああ…お前でも知らない事あるのか…知ってるかと思った」 ミカエル「いや…どういう事だ?」 オリフィエル「…神剣ってのは、特殊な力を持った人間を無理矢理転生させた存在… とでも言うのか? ちょっと説明が…」 ミカエル「転生…!?」 ティルヴィング「それぞれの属性の力を持つ人間の中でも、 特に強い力を持った者を、剣へと変えた…それが神剣」 ミカエル「人を剣に変えるなんて…そんな事出来るわけないだろ… いくらお前達の言い分でもそれは引く…」 オリフィエル「引くってお前な…」 ミカエル「仮にそれが本当としたら… お前…相当大変だな」 ティルヴィング「まあ。 いい事だってあるし。 永遠の命、とか、ね…」 オリフィエル「…まあ、そう言う事だな。 さて、これからどうする?」 ミカエル「いや、話を変えようとしないでくれ。」 オリフィエル「ん?」 ティルヴィング「何? 聞きたいの…?過去を…」 ミカエル「ん…い、いや、話したくないなら別にいいけどさ…」 ティルヴィング「…まあ、ミカエルだったら大丈夫かな。」 オリフィエル「だろうな…」 ミカエル「聞かせてくれるのか…」 オリフィエル「他言するなよ?」 ミカエル「?」 ティルヴィング「…そもそも、神剣が作られたのはそんなに昔じゃない…」 ミカエル「…どれくらい前だ?」 ティルヴィング「…ほんの、数年前」 ミカエル「…は?」 ティルヴィング「わたしは永遠の命を持っている。 だけど、生まれてからまだ20年も経っていない…」 ミカエル「マジ、で? ってちょっと待てよ!! 俺、以前かなり古い本を見せてもらったんだけど!! それに神剣の事が書いてあって…レーヴァテインとか… ほら、以前ライト達がクラウソナスを見つける前に教えた。 本を見つけたのは、っていうか見せてもらったのは俺でさ… ほら、あっちの世界にだってあらゆる本を知ってる奴とかならいるだろ? その本すごく古かったぜ? それこそ数万年以上前かと間違えるほど」 オリフィエル「んー…その本、探してきてくれないか? いつか。 そうしたら続きを話してやるからさ…ちょっと、言葉だけじゃ無理だ… 別にあっちの世界だけにあるわけじゃないだろ? 本なんて。 この街にだって図書館ぐらいあるだろ。」 ミカエル「あ、ああ…」 オリフィエル「ま、色々あったのさ」 ミカエル「なあ…もしかしてお前ら、話すの面倒なだけじゃないか?」 ティルヴィング「うん…」 ミカエル「やっぱりな…そうだろうと思った… まあいいや、暇な時にでも探してみるか… オリフィエルは、神剣にどれだけ関わってるって言うんだ…?」 オリフィエル「…それは秘密だ。 まだ、まだかな。」 ミカエル「…そうかい」