第9話 天使が持ち得なかったもの



グランディア「何だと・・・!?」

フィラネス「お前達も知ってのとおり、
      『グランド・フォース』は伝説上の存在だった。」




グランド・フォース、それは時空の最高の力。


神をも止め、邪神をも消し去る、究極にして至高の力。


しかしそれは実在しないものとされてきた。


数億年もの間、全く手がかりの掴まれなかった謎の力である。




人も天使も、それ以外の生物も、その力を調査し始めた。


しかし、誰1人その力について核心に迫る事は出来なかった。









フィラネス「数万年も前の事、
      私はようやく『グランド・フォース』とは何かを多少知る事が出来た。」






それは何からも授けられないもの、時空を統べる神もその力を持たない。


その力が生まれる時、それは時の動く時。


その力を持つ者は時を救い、空間を救う。

また、時を壊し、空間を滅ぼす。





フィラネス「断片的な物だった。
      だがこれだけですら少なくともこの空間で最初に知ったのが私だった。
      それだけでもこの力の異常性がよく分かる・・・」



スピード「そんな伝説が本当に・・・」



フィラネス「だが、感じた力は今までとは違う力。
      遥かに大きく、強い力だ。
      そう、それこそが『グランド・フォース』である可能性がある。」



ギガ「マジか・・・
   そんなのが全開になったら・・・」


フィラネス「まだ、自身もその力は知らないはず。
      その間に倒してしまうしかないだろう・・・」




グランディア「・・・いや?」



スピード「・・・?」



グランディア「好都合だ。
       そんなものを持った奴等とは。
       殺そうと思っていたが・・・」


フィラネス「何を・・・するつもりだ?」


グランディア「くくく・・・
       しばらく経ったら・・・」



フィラネス「・・・まあいい。
      とにかく、脅威である事は間違いない、注意しないといけない。」



スピード「・・・少し慎重になる必要がありそうだな・・・
     未知の力を持った連中か・・・」



フィラネス「・・・後、その『グランド・フォース』だが・・・
      もう2人、その疑いがある」


スピード「・・・?」



フィラネス「奴等とは無関係のようだが・・・」



グランディア「なら、そいつらをこっち側につければいい。
       そうすれば・・・」




スピード「なるほど、やってみる価値はありそうだな。」



フィラネス「・・・そうか。」





その後、スピード達3人はその場所へと向かった。





フィラネス「・・・暴走する悪魔。
      天使はいつから堕落した?
      ・・・私も、か。
      誰か、私を・・・そしてあの3人を殺してくれないか・・・?」