第1話 終わりと始まり はるか昔の事だった。 世界には2つの天使がいた。 「天空の天使」と「空間の天使」である。 天空の天使は、「永遠の世界」と呼ばれる世界を守護するために現れた存在。 そして、空間の天使は、複数の世界を有す「空間」を管理する者である。 空間の中に世界は存在する。 空間の天使は、天空の天使が世界を守ると信じていた・・・ しかし、事件は起こった。 数千年前の出来事である。 天空の天使が地上に住む生物の排除をしようとしたのである。 グランディアとスピードという2人の天使が計画した物だった。 天空の天使のリーダーであるフィラネスは、それを止めようとしなかった・・・ 空間の天使をまとめ上げるゼウスはすぐに異変に気付き、 ミカエル、ラファエル、ガブリエルの3人の大天使をはじめとする、 天使の軍団を送り込んだのである・・・ また、天空の天使にも反乱を起こす者がいた。 エアー、エメリア、カルテット、ダークネスの4人だった。 彼ら4人は空間の天使と協力し、グランディアとスピードを倒そうと試みた・・・ しかし・・・ グランディア「その程度か、貴様らの力は? 取るに足らない物だな・・・」 スピード「甘すぎるな、その力・・・」 ミカエル「嘘・・・だろ・・・? なんで俺達が・・・たった2人に・・・敵わない!?」 ラファエル「くっ・・・」 グランディア「さあ、そろそろ死んでもらおうか!! 「グランド・バニッシュ」!!」 ガブリエル「こ、これは・・・!? みんな、危ないよ!!」 ラファエル「ここまでか・・・!! くそっ、一旦引く!!」 空間の天使達はやむをえず撤退しようとした・・・しかし!! ラファエル「ミカエル!!お前も早く逃げるんだ!!」 ミカエル「・・・俺は逃げない!」 ラファエル「何だと!?」 ミカエル「俺は仲間を守るためにこれまで力をつけてきた・・・ ここで逃げてもすぐに追われてやられてしまう!! それなら、俺が・・・!!」 ラファエル「犠牲になる気か・・・!? 正気なのか!?」 ミカエル「当然だろ? さあ、早く行け!!」 ラファエル「・・・本当に、本当か!?」 ミカエル「何度言えば分かる!!早く行け!!」 ラファエル「・・・そこまで覚悟があるなら・・・ それを尊重しよう・・・!!」 グランディア「ふん、英雄気取りか?」 ミカエル「さあな・・・ だが俺は・・・死んでもお前らを殺しに行く・・・」 スピード「やれるものならやればいい。 死から戻る事が出来るならな!!」 その事件以降、天空の天使は一旦、息を潜めていた。 空間の天使も、他の世界に眼を向けていた。 しかし、今、再び悪夢が訪れようとしていた・・・ さて、舞台は現代に戻り、ある街からその悪夢は始まる。 ある日、ポケモンの世界にいた救助隊「リバース」のメンバーが、 人間の世界に来て、1つの街で食事を取っていた。 ライト「それにしても、食事の落差が大きいよな?」 ボルト「まあ、な・・・リンゴと洋食の差って奴か。 ま、それに適応できるのも元人間ならでは、だな。」 ボルテージ「・・・どうやって使うんだ、これは? 手づかみじゃいけねぇのかよ・・・」 ライト「いけねぇんだよ。」 ウイング「この料理、おいしいね!!」 エリアス「うん!!すごくおいしい!!」 フォルス「・・・その料理と引き換えに所持金が半分になったがな・・・」 スピア「久しぶりに食うこういう料理はやっぱうまいな!!」 ウィンド「そりゃ、毎日リンゴ生活数年間の後だから・・・」 それはないだろう・・・ その時、その店に3人組が入ってきた。 当然、ライト達はそんな当然の事は気にしなかった。 ??「やっぱ、多額の報奨金を手に入れたらうまい物食いに来るだろ!?」 ??????「そうだな、今日は相手も手ごわかった分金もたんまりだ」 ?????「・・・ま、たまにはいいだろう・・・」 彼らは、「ハンター」という者達である。 飛竜をはじめとするモンスターを狩っている。 ??????「ソル、お前は何食う?お前の食うのに俺はする」 ソル「じゃ、スライサーの食う物にする、はずれはないだろうし、な。」 スライサー「なら、俺はブルームーンの食べるものにしよう。」 ブルームーン「回ってきやがった!!」 彼ら・・・ソル、ブルームーン、スライサーは凄腕のハンターである。 毎日のように凶悪なモンスターを相手に狩りを続けている。 という訳で 店員「お待たせしました、ご注文のサンドイッチです」 ソル「って俺達が頼んだのはサンドイッチかよ!!」 ブルームーン「美味じゃないか」 ソル「いやうまいとは思うが高級な物を食うかと思ったぜ!!」 スライサー「じゃあ、食うとするか・・・」 ブルームーン「ああ・・・? は、は、は、」 ソル「どうした?」 ブルームーン「ハックション!!」 スライサー「おい!」 ソル「うっわ・・・」 ブルームーン「何だよ!!横向いたからいいだろ!!」 ソル「横・・・!!」 ブルームーン「何だよ!!」 スライサー「残念な事に、その方向に人がいるんだよな・・・誰か知らんが。 しかも、サンドイッチの具が、そのくしゃみで・・・そこへ飛んだぞ」 ライト「それにしても本当にうまいな・・・ん? どうした、ボルテージ?」 ボルテージ「・・・ふざけんな!!」 ボルト「!?」 ボルテージ「おい!!そこの!!」 ソル「厄介事の予感・・・!!」 ブルームーン「何だ!?」 ボルテージ「てめぇ!! 見知らぬ相手にそれはねぇだろ!!」 ブルームーン「何がだ!!」 ボルテージ「何か飛ばしてきやがって!!顔に当たったぞ!!」 フリーズ「ボルテージ・・・落ち着け。」 ボルテージ「落ち着いてられるか!! ちょっと表出ろ。ぶっ飛ばす。」 ブルームーン「上等だ、返り討ちにしてくれる!!」 スライサー「・・・厄介事、だな。」 ソル「最悪・・・」 ボルト「何でこうなるんだ・・・」 ライト「無関係のフリをしたい・・・」 表に出た ボルテージ「さあ、ぶっ飛ばしてやるぜ!!」 その時だった。 ブルームーン「返り討ちにすると言った・・・!? な、なんだあれは!!」 全員「?」 ブルームーン「空に・・・人が浮いてる!?」 ボルテージ「何をふざけた事を・・・」 エリアス「待って!!本当にいるよ!!」 スライサー「・・・!?」 ソル「しかもかなり多い・・・!!」 空高くにたくさんの人が浮かんでいる。 ・・・否、 フォルス「違う・・・人じゃない・・・ 背中に翼がある・・・」 ボルテージ「背中に、翼? 人間にそんな物無いだろ!?」 フリーズ「だが、確かにあるな・・・ それに、降りてくるようだ。」 徐々に、降りてくる、何者か。 それは、彼らの前に降り立った。 ????「ほう・・・ここか・・・」 そして、そのうちの1人・・・黒みがかった翼を持った青年が口を開いた・・・ ライト「・・・お前ら、誰だよ」 ????「・・・? 人間風情が俺に話しかけるとはいい度胸だ・・・!!」 すると、場の空気が一変する!! ウイング「な、なんか、攻撃してきそうだよ!?」 ライト「ちっ、何なんだ!? ・・・人間の時でも能力は使えるか・・・? 「スピリット・オブ・ライト」!!」 すると、周りの空間が白く染まる!! ライト「よし、これで攻撃はほぼ無効化だ!!」 しかし、悲劇は始まった。 ????「こざかしい!!」 翼を持った青年は、ライトに向かってエネルギーの衝撃波を放った!! そしてそのエネルギーは・・・!! ライト「ッ!? 嘘だろ!?」 凄まじい破壊力を持って、ライトの能力の空間を破壊した・・・!! ボルト「そ、そんな馬鹿な!! 「スピリット・オブ・ライト」が破られた!?」 ????「・・・こんなに弱くて弱くて、弱弱しい物を、 破られる事を予想していないとは、想像以上に人間は愚かだな・・・」 フォルス「一体・・・!?」 闇は迫る。ただ、まだ気付かれていなかっただけ。