第8話 悪夢の始まり フーディン「ならば・・・その、戦いを・・・見させてもらおうか・・・」 ヤイバ「おい。確かに勝てる確証は何処にも無い。 むしろ勝てないと思う。それでもやるっていうのか?」 ライト「当たり前だろ・・・ 俺らがやらずに誰がやる!!」 ヤイバ「(へぇ・・・変わらないねぇ)」 ボルテージ「お、おい!!あれを見ろ!!」 すると、上から雷が降ってきた。 そして・・・ ライト「うわ、雷が降って来た!!」 ヤイバ「な、何も見えない!!」 ボルテージ「サンダーだ・・・!!」 サンダー「我が眠りを妨げたのは・・・貴様らか!!」 ライト「違う。」 ボルテージ「簡単に言ったな。」 ライト「さて・・・ダーテングを返してもらおうか?」 サンダー「どうしても返して欲しければ・・・」 サンダーは翼を広げ、雷をため始めた。 サンダー「力づくで取り返すことだ!! でんきショック!!」 激しい電撃がライト達に直撃した!! 悲鳴も上げずに、ボルテージが吹き飛ぶ。 ヤイバもそれと同じ状況となる。 こうなると、タイプ的に、相性が最悪のライトは、はるか彼方まで吹き飛ぶ可能性もある。 ボルテージ「ライト!?大丈夫・・・か!?」 サンダー「跡形も無く消えたか・・・」 フーディン「どうやら、終わったようだな」 リザードン「次は俺達が相手だ!!」 ライト「待てよ。まだ、全然終わっちゃいない」 電撃による土煙が晴れた・・・そこに見えたのは。 ライトがまだピンピンしていた。 サンダー「何!!」 ライト「元の世界に戻るためには・・・ こんな所で止まっちゃいれない。さっさとケリをつけさせてもらう」 ヤイバ「あいつ・・・」 ボルテージ「かわしたのか?」 ヤイバ「いや、傷はついている。あのつきかたじゃ・・・ 絶対に、直撃としか考えられない。 ・・・本当に変わらないな」 ボルテージ「はぁ?」 サンダー「なめるな・・・10まんボルト!!」 ライト「遅いんだよ!!」 サンダーが10まんボルトを放つ前に、ライトはサンダーの後ろに回りこんだ。 フーディン「速い・・・」 リザードン「お、おい!!全く分からなかったぞ!?」 サンダー「な、なんだt」 ライト「渾身の・・・ハイドロポンプ!!」 ライトが放ったハイドロポンプがサンダーに直撃し、サンダーは地面に叩きつけられた!! ヤイバ「やるじゃねぇか・・・」 ボルテージ「あ、あいつ・・・」 サンダー「くっ・・・まさかここまで強いとは・・・」 ライト「・・・無理をしすぎた・・・もう、体が動かない・・・」 バタッ・・・ ヤイバ「ライト!?」 ボルテージ「やっぱりな・・・ 自身の限界能力を超えてたんだ・・・ それで、倒れたんだ」 ヤイバ「気を失っている・・・ ・・・それにしても、なら、何故限界能力を超えれたんだ?」 フーディン「気持ちだ・・・」 ヤイバ「フーディン!!本当に見てたのかよ・・・」 フーディン「あぶなくなったらわしらがサンダーと戦うつもりだったが・・・ そんなこと、全く必要なかったようだな・・・」 ボルテージ「・・・俺は、ライトを広場まで連れて行く・・・ ヤイバ、ダーテング救助しとけよ」 ボルテージは、救助隊バッジをかざし、ダンジョンから脱出した。 ・・・それは、同時に、成功を意味した。 ライト「ん・・・ここは・・・?」 ライトは、気づくと、謎の空間にいた。 ライト「夢・・・か?」 ?????「あ・・・は・・・せ・・・すく・・・」 ライト「誰・・・だよ・・・もう少し・・・しっかり・・・」 広場 ボルト「精神が安定しているから、大丈夫らしい」 ライト「誰・・・だよ・・・もう少し・・・しっかり・・・」 ボルト「起きたか!!」 ライト「はっ!!ここは!?ダーテングの救助は!? おい、どうなってんだよ!?」 ボルテージ「大丈夫だ・・・成功だ。ダーテングは助け出した。 あの後お前が倒れたから・・・ここまで運んだんだ」 ライト「そうか・・・すまない。」 ボルテージ「何・・・いいってこった・・・ ・・・俺達は・・・みんな友達さ」 ライト「友・・・達・・・そ、そう・・・か・・・ そこまで、急ぐ必要も無かった、か・・・」 ヤイバ「何を急いだんだ?」 ライト「元の・・・世界に・・・戻る・・・事だ・・・」 そして、みんな、休みに行った。 ライト「ふう・・・明日から、また、がんばるか。」 ヤイバ「そうしろそうしろ。」 ライト「ん、お前は休まなくていいのか?」 ヤイバ「お前の、元の世界に戻りたいという気持ちは分かる。 元の世界にも、友達、いるだろ?」 ライト「まあ・・・な。」 ヤイバ「・・・お前、山の中腹で、言ってたからな。」 ライト「え・・・」 ヤイバ「いけね、これいったらやばかったな。じゃ、じゃあな。」 ライト「・・・ま、そういう事さ。 ・・・ちょっと、話させてくれないか?」 ヤイバ「は?(怒ると思ったら・・・)」 ライト「俺の友達は・・・ こういう世界にあこがれていた。」 ヤイバ「そう・・・なのか?」 ライト「・・・この世界に来てから、ちょっと、記憶があやふやだが・・・ そこら辺は覚えてる。」 ヤイバ「へぇ・・・お前は、こういう世界にあこがれたか?」 ライト「・・・俺は、平和なのがつまらなくてな。 ずっと、何か起こらないかと思ってた、その矢先、こんな事が起きた。 ・・・嫌になる事もある・・・」 ヤイバ「じゃ、来なかった方がいいと思ってたか。」 ライト「・・・ああ。 こんな所に来たから・・・ 元の世界に戻りたいって、気持ちが薄れたんだよ。」 ヤイバ「・・・そういう事、ねぇ。 友達・・・か。」 ライト「そういえば・・・夢を見た。 誰かが話しかけてきた・・・ きっと、俺がこうなってしまったのと関係がある。」 ヤイバ「なるほどな・・・何て言ってた?」 ライト「それが分からない・・・ はっきりと聞き取れなかったからな」 ヤイバ「・・・そうか。 ・・・じゃあ・・・何も分からないのか」 ライト「・・・そう。何も、な。」 ゲンガー「ケケッ。あいつ、人間だったのか」 ヤイバ「・・・ふう。 誰かが聞いてるのに気づかないとは、ライトもまだまだだな・・・ ・・・まあ、まだ幼いしな・・・色々と」 次の日 ライト「はぁ・・・眠い・・・」 ボルテージ「昨日、いつまでも起きてたからだろ?」 ライト「そうだな・・・」 広場 ボルト「広場が騒がしいんだけど・・・ 何かあったのか?」 ボルテージ「さぁな・・・ とりあえず、誰かに聞くか。この前のダーテングに聞こう」 ダーテング「今、ゲンガーが話している」 ボルテージ「ゲンガー・・・!?」 ダーテング「・・・そういえば、この前は、すまなかったな。」 ライト「そんなことはどうでもいいけどさ・・・ 一体、何を話しているんだ?」 ゲンガー「自然災害の発生は、ある人間が、ポケモンになっちまったからさ。」 ハスブレロ「ええっ、誰だ?」 マダツボミ「わたし、それは架空の話だと思っていました!」 ゲンガー「そいつさえ消せば、自然災害も収まるんだよ。 なあ・・・ライト?」 広場にいた全員「ええええええええ!?」 ヤイバ「・・・は・・・?」 ゲンガー「そいつが、1体のポケモンにひどい事をしたから、こうなってんだ。 そいつは倒される価値がある!!」 ライト「何なのか知らないが・・・ ・・・お前、馬鹿か・・・?」 ゲンガー「さあ、こいつを倒して、災害を止めようぜ、ケケッ!!」 ボルテージ「こ、こりゃ、ちょっと・・・」 ボルト「まずいって・・・感じ・・・?」 ヤイバ「・・・残酷な運命だな。全く、笑えねぇ冗談だ」 ライト「そうかいそうかい・・・俺のせいだって? 言ってくれるじゃないか・・・この野郎・・・」 ボルテージ「ちょっと・・・おい・・・」 ライト「かかってくるならかかって来い!!叩き潰してやる!!」 ボルト「わーーーーー!!言っちゃあかん!! ボルテージ、そっちをもて!!」 ボルテージ「ああ!!」 ガシッ ライト「おい!!ふざけるな!! 待てって!!俺は迎え撃つだけだ!! 俺は負けない!!絶対に」 ボルテージ「多勢に無勢という事を考えろ!!」 ボルト「退くぞ!!戦略的撤退だ!!」 ヤイバ「いや、あいつなら負けないと思うがな・・・」 救助基地内 ボルテージ「くそっ、参ったぜ・・・ これじゃあ、広場に近づけないじゃないか・・・」 ライト「・・・」 ボルト「ゲンガーめ・・・」 ブレイカー「おい!!どうした!?」 ボルト「・・・やばい事になった」 ブレイカー「やばい事だって・・・?」 ボルテージ「・・・という訳で、こうなったんだ。」 ブレイカー「そりゃ大変だな・・・やばいぜ」 フーディン「おい・・・お前たち。」 ライト「!!」 フーディン「全員で話し合って決めた・・・ お前を・・・倒すという事になった」 ライト「そうか・・・そりゃ、たまんねぇな」 フーディン「ゲンガーの言った事は、キュウコン伝説というものだ。 「人間がポケモンに生まれ変わったとき、大きな災いが起きる」という」 ライト「どういうことだ・・・」 フーディン「キュウコンの尻尾に触ったものには祟りが訪れるという。 それをさわった少年の変わりに、あるポケモンが祟りを受けた。 少年は、そのポケモンを助ける事も出来たが、見捨てた。 それで、罰なのか、少年はポケモンに生まれ変わった。 そして、そのときに、大いなる災いが訪れる・・・」 ライト「・・・」 ヤイバ「まだ決め付けるには早いんじゃないか・・・?ま、いいけどな」 ボルト「ヤイバ、何を暢気に!?」 ヤイバ「別に・・・。」 フーディン「・・・逃げろ。」 ライト「・・・?」 フーディン「真実を見つけるまで・・・逃げ延びろ。 明日にはここに追っ手が来る。 その前に、逃げろ・・・」 フーディンは、そういうと、去っていった。 そして、次の日・・・ ボルテージ「逃げなければいけない・・・」 ライト「・・・でも、」 ボルテージ「却下。お前が死んだからって、災害が終わるわけじゃないと思うからな」 ライト「もしかしたらってことも」 ボルテージ「却下」 ライト「それに・・・みんなにも」 ボルテージ「却下」 ライト「おとなしく」 ボルテージ「却下却下却下!! お前の言い分は全て却下だ!! 自分の命を大切にしろよ?この馬鹿が。」 ライト「・・・」 ボルテージ「さて、行くぞ・・・」 ライト「・・・」 ボルテージ「みんなは連れて行かないほうがいい。 それこそ迷惑な話だ。 俺一人いれば十分だろうが・・・」 ライト「・・・ありがとう。」 ボルテージ「さぁ・・・行くぞ。」 かくして、旅は始まった・・・ ????「遂にこの時がやってきたか!!」 ????「うっせぇな・・・」