第11話 迷惑な事態、発生中。



西へ向かう一行。

北は極寒の大地、南は砂漠、東は険しき山々。


西だけは他に比べて楽なはずなので、西へ向かっている。



アウス「そろそろ、海が見えてくる頃だと思う」

レイ「ここまで4日か・・・
   結構近かったな?」



緩やかな丘を登り、その一番上までやってきた一行が見たのは・・・





シトロン「あ・・・」

イメム「きれいな海だ・・・」

ウィンド「透明感があるな?」





普通に暮らしていたなら永遠に見られなかっただろう、

緩やかに波流れる、広い海。

穢れ無き海・・・。





そう、本当にくもり無き、青く透明な、海だった。



ボアズキョイ「・・・海の手前に街が見えるな・・・
       なかなかの大きさの街だ・・・あそこで食料の補給をするか」






西の街


ウィンド「やっぱ単純な位置関係だった」





この街はどうやら港町のようだ。

船が運航している・・・って、



シトロン「船!?」

イメム「ポケモンって船作れるんだ・・・」

レイ「パラレルワールド説が再浮上しそうだな?」




食糧補給を即刻済ませて、その日の内に橋へ向かうことにした。


船に乗るとなると金がかかるのは目に見えて分かる。

元々ほとんど金はなかった。

今回、多少金があった(ロウ・スズナ・アウスの所持金)が、

これは限界まで節約しないといけない。これは命綱である。



が、残念な事が起きた。







スズナ「橋が、壊れてる!?」




そう、橋が壊れていたのだ。

ロウ「ちょっと近くの誰かに聞いてみるか?」


一行は橋の近くにいた誰かに話を聞いてみた。




レイ「おい、なんで橋が壊れてるんだ?」



???「なぜ、橋が壊れたかって?
    そんなの簡単、津波が来て橋が持ってかれたからさ。
    ちょうど昨日の事だったらしいけど。

    まあ、残念だったね♪」


アウス「ん?この喋り方聞き覚えが・・・」



ウィンド「最後に♪なんかつけんじゃねぇ!!」(いきなりキレた




しばらく お待ちください





これではどうしようもないので一行は船を使うことにした。






が、これも残念ながら


船の受付「申し訳ありませんが、これだけの資金では2匹までしか乗れません」


総勢:9名 乗船可能:2名



そして途方に暮れてまた橋の方まで戻ってしまった。



さっきと同じ、誰かがいた。

何故か全身ボロボロである。

???「そうかお前ら、金が無くて船にも乗れないのか。」



指摘を食らった。


ちなみに、さっきの「しばらくお待ちください」の間にボコボコにされていたらしい。

どうやら最後の「♪」が癪に触れたらしい。



現在、全員で落ち込んでいる。


ただ、唯一、落ち込んでなかったのは・・・




ヴィエラ「・・・他に道は無いの?」


ヴィエラは他に方法が無いか聞いた。

確かに、他にも何か方法が無いわけではないはずである。




???「他の道?
    うーん・・・ああ、そういえばここからちょっと南に小さな村があるけど、
    そこにも船があるはず。
    せっかくだから案内するか?」




ボアズキョイ「・・・案内してもらえるなら助かる・・・」



???「じゃあ、案内するけど。
    そうそう、俺の名前はヴァン。情報屋やってるんだけど。
    まあちょっとの間よろしく。」



シトロン「よろしく。」

イメム「よろしく。」

レイ「よろしく。」

アウス「ヴァンだって!?」

スズナ「よろしく。」

ロウ「よろしく。」



ウィンド「あれ、1体だけ違う反応をしたぞ・・・」

ボアズキョイ「・・・それにしてもなぜ今回は全員で「よろしく」と
       言っている・・・?」

ウィンド「あっちが「よろしく」って言ったからだと思う」


ヴィエラ「あなたは」

ウィンド「聞くなって」



さてその頃その小さな村では・・・




????「橋は壊れてるし金が足りなくて街の船は使えない、
     何とかこの村の方に頼み船を使わせてもらうしかない!!」



誰かが船を探し回っている。





????「すみません、ちょっと船貸してくださ・・・」




村民A「さては船泥棒か!!帰れ!!」


????「え、船どろぼ・・・」


村民B「帰れ帰れ!!どっか行け!!」





????「は、はあ!?
     と、とりあえずおじゃましました!!」









村民A「全く、最近は船泥棒のせいで漁にも出られない・・・・」



??「だったらボクがその船泥棒捕まえてあげようか?」



村民B「お、あんたは旅の方じゃないか。
    どうにかできるのか?」


??「うん、まあ自信はあるから大丈夫」









第11話 迷惑な事態、発生中。

初登場キャラクター

ヴァン(フライゴン♂)
少々陽気な性格で、チャレンジャー。
情報屋らしい。情報をネタとよぶ。
やられ役キャラのうちの1体である。
技数:4 能力数:2 地面・ドラゴンタイプ


その他の解説

船
ポケモンの技術力を嘗めてはいけない。

小さな村にいた誰か
もう既に1回登場してる。旅をしてるがどうやら今は金も無いらしい。
まあ旅はそんな簡単なものじゃないか・・・