第24話 死神からの宣告 1 逃走者の無意味な力 ライト達は、元の世界に戻るために歩いていた。 しかし見つからない。 当たり前なのだが。 スピア「まずいな・・・ このままだと、いつの間にか他の奴ら全滅とかあり得るぞ?」 ライト「くそっ・・・早くしないと!!」 その頃 ボルト「あいつには、勝てないんだ・・・」 逃走者。敗北者。 耐え切れなかった者達・・・。 どうしようもないという思いが渦巻く。 悪夢のような。 フリーズ「・・・だが、ライト達を置いて来たのは問題だな・・・ どっちにしろまた行くのは確定だ」 ウィンド「面倒だな」 フリーズ「まあ、そうだが・・・」 ボルト「でも・・・行っても・・・やられて・・・」 フリーズ「・・・別にいいだろ」 ボルト「!?」 フリーズ「やられたら思えばいい。 これが定めか、ってな」 ボルト「お前のような奴ならともかく・・・ 俺は怖いんだよ・・・死が」 ウィンド「俺も怖いけど」 フリーズ「乗る以外に喋る機会ないなお前」 ウィンド「うっ・・・俺の立場絶体絶命」 ボルト「・・・死・・・つきまとう・・・ 俺って・・・弱いな・・・」 フリーズ「・・・何か過去に嫌な事でもあったのか?」 ボルトの過去は断片的な記憶しかない。 半ば、喪失している部分も多い。 だが、ボルトの脳裏に、その記憶がいきなり現れた・・・ 城がある・・・ 襲われている・・・ ボルトは叫んでいる・・・ その先には一人の少女がいる・・・ 何者かに剣を突きつけられている・・・ 「助けて・・・!!」 「やめろ・・・やめろ・・・やめろ・・・!! やめてくれ・・・!!俺の妹を奪わないでくれ・・・!!」 懇願するボルト。 だが、剣は振り下ろされた そこまで記憶が出たとき、ボルトは倒れそうになった ウィンド「ん!? どうした!?」 ボルト「う・・・うう・・・ リー・・・フ・・・」 フリーズ「・・・? 誰だ・・・?」 何はともあれ。 力はない。 敗北したものに力などない。 逃走者の力は無意味なほど小さい。 死は近づいているのだ・・・