第28話 導きの光


リダクト「ぐおおおおおおおお!?」


ライトとフォルスは、それぞれが対となる能力を持っていた。

それを合わせると、攻撃と同時に能力消去も発動する。


そしてリダクトはそれに直撃した!!



ライト「やったぜ!!」

フォルス「これで能力は消える・・・」




リダクト「貴様ら・・・やってくれたな・・・!?
          小賢しい・・・消えろ!!「ブラッディプリズン」!!」



スピア「何か撃つ気だ!!能力か!?」



・・・



・・・?





リダクト「・・・!?
     発動しない・・・だと!?」



フォルス「補足忘れてた、
     これは一定時間能力封印もかけれるからな?」


リダクト「何だと!?
     能力消去に能力封印!?卑怯な・・・!!」





フリーズ「卑怯?2人がやったことはそうじゃねぇな」



ここで唐突に。



フリーズ「・・・悪人に卑怯呼ばわりされる筋合いは無いと思うぜ・・・?」




ボルト「全く、その通りだな。」

ボルテージ「確かに。」




リダクト「・・・悪にかける情けは無し、か。
     それもいいだろう。
     だが・・・!!」



フェザー「まだ、私がいる」






そう。よく考えて、問題はこっちである。


フェザーは明らかにリダクトとは別格な気がする。

感じられるエネルギーが違うのである。




ヤイバ「(・・・尋常じゃない・・・
     こいつは・・・そう、あの時のような手は使えない)」





ヤイバは、昔一戦交えたことがある。


その話は、ヤイバの他にはウイングだけが知っている。



彼は、不意打ちで一撃で倒した。

油断を突いた一撃だった。


だが、この場でそんなこと出来るはずが無い・・・!!





フェザー「・・・能力。
     素質ある者だけが使うことの出来る最強の力・・・
     その最上位に立つ能力を・・・。
     アルティメット・アビリティという。」


ライト「・・・?」


スピア「・・・そういえば。
    確か、能力には8段階のランクがつけられるんだ。
    ま、目分量だが・・・
    Dから始まり、C、B、A、S、SS、SSS・・・
    そして、アルティメット・アビリティ・・・通称Uランクがある。」



ボルト「・・・8段階・・・!?
    その中の最大ってか!?」



ウィンド「あれだ、
     スピアの「ファイナルワールド」もUランクなんだが、
     俺はそれしか見た事無い」

スピア「見た限り、ライトとフォルスのあの複合能力もUランクと言えるだろうな」




ボルテージ「・・・その2つに同等の能力を、奴は持っているのか!?」

エリアス「それだと・・・勝てないかも・・・」






フェザー「恐怖を・・・この世界へ!!
     「ルインフェザー」!!」







そして最悪の時は訪れた。





ライト「何だ!?」




空中に無数の黒い羽が現れた。


禍々しいほどのエネルギーに包まれている・・・





フェザー「・・・ふふふ・・・当たると、どうなると思う?」




羽の1つが、地面に落ちた。すると・・・!!






ウイング「!!」


ライト「なっ・・・」





その周囲の地面が砕け散った・・・



ヤイバ「一本だけで・・・!!」



フリーズ「冗談じゃねぇな・・・」




ボルテージ「お、おいおい。こりゃ反則だろ!!」








フェザー「狙いはただ1体・・・」




そして、全ての羽が―――






ライトに向いた











全員「!?」


フェザー「・・・私は知っている。
     お前が、仲間たちを纏め上げ、力を与えている」


ライト「力を与える・・・!?そんなこと・・・」


フェザー「自分では分かっていなくても、している。それは奴から聞いた・・・」
     

スピア「(奴・・・!?
     まさか・・・!!)」



フェザー「そして、お前を消せば・・・!!」










ライト「!!」



フェザー「全てが終わる!!」







黒い羽がライトへ殺到する!!





フェザー「これで・・・!!」





だが、させない。










ライト「?
    ・・・!?」




ライトは何故か無傷だった。

一体何が起こったのか・・・






フェザー「・・・そこまでして守るか、お前達は?」





ボルテージ「反射が働いただけだ・・・」






ライトの周りを全員で取り囲んだ・・・





自分達で黒い羽を全部防いだ・・・





そう、当たってしまった。




ボルト「・・・駄目、だな、もう・・・」



ヤイバ「馬鹿か・・・希望を・・・捨て・・・る・・・」









ドサッ、っという音がして、ほとんど、倒れた。





全員、同じ事を考えた?




自らを犠牲にして、ライトを守るって?







ライト「・・・そんな!!
    俺一人だけ助かってうれしいと思うのか!?」






ボルテージ「馬鹿か。希望をお前に託したんだよ・・・
      全員生き残るための希望を・・・」





そういってボルテージは倒れた。




全員倒れた。



フォルスやスピアも一撃で倒れた。



動けるのはライトのみ。


ただ1回の攻撃で。
























フェザー「だが次で終わり・・・!!
     数分、いや・・・数秒の差・・・!!」







だが



まだ



終われないことぐらい



彼は分かっていた



一言で十分だった



それだけ彼は信頼されている



全ての希望は託された








フェザー「これで・・・」


ライト「俺の名前の意味、分かるかよ」





フェザー「・・・?知るわけが・・・」




ライト「・・・そのままだ、光って意味だ。
    光は今まで世界を導いてきた存在だ」



フェザー「・・・何を戯言を!!」




ライト「俺は・・・そこまで偉大でも無いし一番強いわけでもないし、
    何かの力があっても普通だけど!!

    でも今ので十分だ・・・!!

    仲間の信頼を受け止めるために・・・
    生へと仲間を導くために・・・
    これで終わらせる!!」





フェザー「終わらせる!?それはこっちのセリフ!!」








フェザーは再びあの能力を発動させようとする・・・




だが、ライトからもとてつもないエネルギーを感じる・・・






それは殺気でもなければ破壊のための力でもない



















かつて、彼の力のために、彼は故郷を滅ぼされた


そして、戦いの渦に巻き込まれてしまった


しかしその力はそうでもなければ使うことは無かっただろう








最強の能力・・・。








それは攻撃でも何でもない力・・・








心によって変化する力・・・


彼はその存在を今初めて知った。








フェザー「「ルインフェザー」!!」




黒い羽が再びライトを狙うが・・・







ライト「「スピリット・オブ・ライト」」
























世界が白く包まれた