第50話 終末の灯


能力と言う物は実に厄介だ。





炎と水を転換させたり。

完全に相手の動きを封じ込めたり。

時を止める能力まであるらしい。



その厄介な点とは、

どんな能力が来るか分からないと言う事である。


場合によっては2つ持っている奴もいるらしい・・・



ライト「こっちも能力を・・・!!」



レジェンド「俺もやるかな・・・能力」

ライト「あんのか?」

レジェンド「ああ。
      お前と同じ物がな」



ライト「え・・・!?」






少し驚いた。レジェンドは知っているのか?



だがそんな事聞いている時間は無い。


やるしかない!!ライトは集中し始めた・・・



アンバー「へっ、何をやるつもりだよ!?」






集中はすぐに終わった。すぐに分かる。



ライト・レジェンド「止まれ!!「ダークネスプリズン」!!」




アンバー「なっ!?」

アンバーは急に動きを封じられた。

何も飛んできてはいない。だけど全く動けなくなった。


口だけは動いた。

アンバー「お前等・・・何をした!?」


ライト「・・・何をって言われてもなぁ・・・」




レジェンド「殺気だよ」

アンバー「殺気・・・?」

レジェンド「強烈な殺気でお前の心に恐怖を植え付け、行動を封じた。
      動かそうとしても動けないだろう・・・!?」





そう、それは殺気による能力。

ライトはふと昔言われた事を思い出した・・・











ライト「何で俺だとわかった?」

アース「・・・お前、殺気出してるからな」

ライト「殺気?」



アース「そうだ。丸分かりだぜ
    殺気を体から発してるっつうか・・・
    分かる奴には分かるんだよ、これが。」





かなり昔に言われた言葉。それはこれを暗示していたのか。

そして今レジェンドも使った・・・そしてまた1つ思い出した。







グライダー「レジェンド、お前の力があればこの世界なんて簡単に終わる。
      そのお前の力を使って、俺達は世界の独裁者となり、人間どもを・・・」

レジェンド「断る・・・」

グライダー「何・・・?
      断る、だって?お前にそんな選択肢があると思うか!?」




レジェンド「ある。無理矢理にでも選ぶからな」


グライダー「ふ、ふん・・・
      だが・・・まだ手はある・・・
      お前と同じ力を持つ者を連れてき・・・」





レジェンドと同じ力?まさか、これ自体が力!?






ライト「そうだったのか・・・!!」






ジグソーパズルのピースがピッタリはまった気がした。


殺気を出していたのは、内なる感情を抑えきれないことから生まれる。

ライト自身はそれに気づいていなかったが、周りから見れば分かるらしい・・・




ライトに昔親友がほとんどいなかったのもそれによって近寄りがたかったからか?














レジェンド「さて・・・降伏するか?」

アンバー「降伏だって!?そんな事するか・・・!!」

レジェンド「これを解いて欲しいなら正直に答えろ」

アンバー「何を・・・!?」

レジェンド「失踪事件・・・これはお前の仕業か?」





アンバー「なっ・・・違う!!」



レジェンド「ほう。
      おい、シェイド、こいつの言葉を調べろ」


シェイド「めんどくせーな。
     しょうがない・・・「ランゲージサーチ」」




ライト「ん?何やったんだ?」


シェイド「ふふふ・・・言った言葉が嘘か本当か分かるのさこれを使えば。
     これも能力の1つだな・・・ん。どうやら本当らしいな・・・」


レジェンド「・・・なるほど。失踪事件には関わっていないようだな?」



ライト「じゃあ誰が?」




フリーズ「誰かいる」


ライト・レジェンド・シェイド「?」


フォルス「誰か・・・だって?」



フリーズ「誰かが俺達の会話を聞いている。
     誰か近くにいる。何か伺っている。」


レジェンド「・・・何処にいるか分かるか?」


フリーズ「今調べる。「フィールドセンサー」」




また能力か。だが補助系ばかり?




ライト「また能力・・・」

フリーズ「近くにあるものを調べつくせる。これを使えば隠された物も分かる。
     ・・・あっちだ。方角で言えば少し南・・・逃げるぞ!!」





フォルス「フリーズとシェイドが何かやったと言うのに俺だけ何かやらないのはおかしい・・・」

レジェンド「じゃあ、誰か知らんが一気にやっちまえ」


フォルス「ああ。「エナジーワープ」」


その瞬間フォルスが消えた。


ライト「!?」

レジェンド「あいつの能力は、空間を超えて瞬間移動する事だ。いくら離れていても、
      場所さえ分かればすぐ追いつく」






ライト「能力能力能力・・・能力尽くしだな」








フォルス「お前・・・何をしていた。」

ライト「誰だ・・・え!?
    ま、まさか!?」







何と盗み聞きしていたのは・・・











ライト「フレイラ!?」




フレイラ「くっ・・・」

ライト「まさか、お前まで・・・!?
    ライン、アンバーと来て、次はお前か!?
    おかしいだろ!?何でだ!?何か俺はしたのか!?」





フレイラ「違う・・・お前の事を聞きたいわけじゃなかった」

ライト「なら、何だよ!?」








ライト達は知らなかったが、

前、ラインとアンバー(とエクレール)が何処かの洞窟で色々やった。(第34話より)


だがその時フレイラはいなかった。






フレイラ「アンバー・・・」

ライト「あいつが・・・どうかしたのか?」

フレイラ「何でこんなに面倒を引き起こしたのかって・・・」




























アンバー「単に、気に食わなかったからさ。
     ライトがやけにこの世界じゃ有名っぽいのとかな」