延々と、数年に渡り続いた戦い・・・


それが、終わった。



・・・最終話 明日への希望を掲げて





ライトは、早々に起きて、広場へと向かった。



ピカマルの暴走系能力や・・・ライト自身の放った、あの能力で、


広場はボロボロの状態になっていた。




今は誰もいない。






ライトは、一人で広場の復旧作業を始めた・・・



かつて犯した失敗に対するせめてもの償いとして。








・・・


ボルト「ライト・・・お前、自分自身だけでやってたのかよ・・・
    俺等もやるぜ?早く直したい所だし」





ライト「・・・ああ・・・」



それでも、本当は一人じゃない。



すぐに、全員駆けつけて、



全員で復旧作業を始めた。






そのかいあって、1ヶ月もかからずに完全に広場は復興した・・・







復興後・・・


ライト「みんな・・・ちょっと、いいか・・・?」



仲間を集め、彼は言った。


ライト「俺・・・一人じゃ何も出来ないんだ。」


ヤイバ「・・・何言ってんだ。お前は十分―――」

ライト「いや、まだだ。
    これから先、また何か起きるかもしれない。
    だけど、俺は今まで一人じゃ何も出来なかった。」




ボルテージ「は!?
      それじゃあ俺達なんて一人じゃ動く事も出来ない!!」(大嘘


ライト「バカだろお前。

    ・・・で、俺は・・・しばらく・・・」




一人で、旅に・・・








ウイング「え!?」

レジェンド「・・・こんな時に行かなくてもいい物を。」

フリーズ「おいおい・・・」

悪霊「本気か?」

デッド「・・・」






フォルス「ライト。」


ライト「?」

フォルス「一人じゃ何も出来ない、でいいんじゃねぇか?」


ライト「・・・?」



ヤイバ「俺もそう思うがな・・・
    大体、一人一人の力なんてたかが知れてる。
    それをカバーするのが、仲間じゃないか。
    一人でできない、とか悔やんでも、それは悔やむ必要は無い」




ライト「・・・でも、
    俺は取り返しのつかないこともやったし・・・
    
    守りたいんだ、これからは・・・仲間を。
    そのために、強くなりたい」




ボルト「もういいじゃないか、みんな」


ここでボルトが口を挟んだ。


ボルト「あいつは、自分の考えた事を行動に移すまで。
    俺らが色々言う事でも無いだろ?」





全員「・・・」




エリアス「でも・・・何度も・・・」

ライト「?」


エリアス「会えても、会えても、
     また会えなくなる・・・」







ライト「ごめん、エリアス・・・それでも俺は・・・」



エリアス「・・・」





ヤイバ「じゃ、こいつを悲しませないようにとっとと強くなってさっさと戻って来い」





ボルテージ「1ヶ月かかるなよ?」

フリーズ「行くならとっととしろ・・・」




ライト「・・・ああ。じゃあ、行く・・・」




























あれから半月程度、時間が過ぎた。





様々な救助隊が今日も依頼をこなすため奔走している。


それぞれの救助隊が、目の前の壁を乗り越え、


今、がんばっている。







ボルテージ「そういえばさ・・・」


ボルト「どうした?」


ボルテージ「今までは、俺達自身と、せいぜいリバイブの奴等ぐらいだっただろ?
      一緒に戦ってたのは」


ボルト「そうだな・・・」

ボルテージ「でも、今回、他に10個もあった・・・救助隊。

      何処も必死だ・・・俺達なんて足元にも及ばないぐらい」




ボルト「・・・11の救助隊。
    1つ1つの力が弱くとも、複数いれば強くなれる。

    でも、それでも・・・1つ1つがまずは強くならないと、な。


    集まった11の救助隊と・・・それぞれの1の救助隊。



    11と1・・・」






ボルテージ「・・・ああ。
      仲間の大切さ・・・
      そして、自らの大切さ・・・
      色々と学ぶべき事があるな、まだまだ」







ボルト「・・・希望掲げ、強くなろうか


    11と1の、救助隊・・・」






























・・・



エリアス「・・・」


フォルス「今日も、待ってるのか・・・ライトを」


エリアス「う、うん・・・」

フォルス「毎日毎日、眠くならないのか?」

エリアス「・・・兄さんがいないほうが、眠れなくて・・・」



フォルス「・・・そうか。
     まああいつはすぐに戻るさ・・・
     あいつがお前を放っておく訳無いしな。」
























・・・



仲間達がいたからこそ、ここまで来れた。



だから今度は、その仲間達を守りたい。



消えていった者のためにも・・・。








たとえ、消えても・・・


お前も、俺達の仲間である事には変わりは無い・・・













そして・・・みんな・・・ありがとう・・・








すぐに、戻ってくるから・・・





これからも・・・一緒に・・・やっていこう・・・








みんな・・・











その時、ライトは、1つの声が聞こえた気がした。その声は・・・









「こちらこそ、ありがとう」







ライト「ブレイカー、お前も生きてたら、全員揃ってたのにな。

    だけど・・・俺はお前の事も忘れない。

    それに、これからは誰も、死なせない!!」
























・・・忘れずに。





・・・生きていこう。





・・・あいつの分までも。








かくして、1つの物語が幕を閉じたのだった。