「俺の名はスライサー…
 前回も聞いた…? 承知の上だ。
 異世界…ポケモンワールドに足を踏み入れた俺だったが、
 俺自身もポケモンになってしまうとは…全く、いきなり謎に出くわすとはな。」

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ライト「スライサー…だってぇ!?」


ウイング「え? どうして!?」


フリーズ「お前が何故この世界に…」



スライサー(ブースター)「この世界に来ると同時に姿が変わるとは、興味深い事象だな…」



ボルテージ「無視かてめぇ!?」



スライサー「…一体この世界にはどれだけの謎があるのだろうか…」

ボルテージ「聞けよ!」




ライト「ま、まあいいや…何する気か知らないけど頑張ってくれ」




そうして彼等は扉の先へ進んだ。





スライサー「さて…行くか」




だが例えスライサーと言えども、未知の世界でただ一人(今はどっちかと言うと一匹)で、

場所もよく分からない状況でどうしようと言うのか。




スライサー「…旅の必需品と言えば方位磁石だ。
      まずはこれで方向を調べるとしよう…」


スライサーはそこそこ持ってきた荷物から方位磁石を取り出してみた。


大回転している。


スライサー「なるほど。方角不明と言う訳だ。
      それにしても暗いな…夜遅くだ、懐中電灯を使うか」


スライサーは懐中電灯を取り出した。


スイッチがONになっている。

しかも灯りがついていない。


スライサー「なるほど。持って来る時にONになってそのまま電池切れを起こしたという訳だ。
      …少し腹が減ったな、持ってきた食料を少し食べるとしよう。」


スライサーは食料を取り出した。肉である。少し保存がきくようになっている。

これを焼いて食べる。


焼く道具が無い。


スライサー「なるほど。準備不足だった訳だ。
      さて、どうしたものか…」




さっきから冷静だが三つもの失敗を犯している。





スライサー「…野宿だな」


彼は一人…一匹で夜を過ごしたのであった。

自身の犯した失敗を悔みながら。