「俺の名は…」

PAGE 9

スライサー「カットされたようだ」

セレスタ「「俺の名はPAGE 9」?」

スライサー「……」




スライサーは少し経って改めて目を覚ました。


その頃には二体とも起きていた。


スライサー「起きていたか…なら、早速出発するか」


ゼクティス「ここから何所に行くんだ?
      この寒い中、何も考えずに行ったら凍死する気がするが……」

スライサー「いや、行く当てが無いからこその探検だ…
      多少…いや、どれだけ大きい危険でも乗り越えなければならない」

ゼクティス「嘘だろ!?」





そして彼等は海岸線を歩いて行った。



…その近く、ある洞窟。


????「…この程度か、口ほどにも無いな」


?????「こ、この俺がここまであっさり負けるなんて…そんな馬鹿な!」



誰かと誰かが戦っていた。


????「ふん…名前とその実態が明らかに一致していないからだ…」

?????「そんな事、全く関係ねぇぜ! 俺はこれでいいんだよ!」


????「だが冷静に考えろ。お前は遠距離主体の戦闘…懐に潜られたら対抗手段が乏しい。
     お前はそこを全く考えず戦っていた…実力差ではなく、戦略の差だ…」


?????「けっ、さすが一流の奴は違うぜ…」

????「何が一流だ。」






その洞窟にスライサー達は入って行っていたのだった。


スライサー「…何だあれは」

セレスタ「果し合いでしょうか?」

スライサー「それは無い」




????「誰だ…」



スライサー「失礼した、さて帰るか」


ゼクティス「は!? あ、ああ…」




????「誰だ、と聞いている。俺が聞きたいのはそんな言葉じゃない」


?????「こいつ怒らせると怖いからきちんと答えた方がぐはあっ!」

????「黙っていろ」



スライサー「俺達は探検隊「セレステラ」だ…以上」


????「探検隊…か。お前達は強いのか?」


スライサー「…?」


ゼクティス「俺は強くない。」

セレスタ「自信無いです。
     でもきっとスライサーは強いです」



????「…スライサー?」


スライサー「俺だ。」




????「…スライサー…まさか、な。」

スライサー「…?」


????「お前なら楽しめそうだ…」


スライサー「…何を言っているんだ?」




????「お前は、「永遠の世界」で名を馳せるあのスライサーだな…」



永遠の世界、とは…

グランド・フォースの舞台となっている世界。

スピア「詳しくはGFを」

ウィンド「PAGE 1で既にその名前出てるんだが」

エリアス「うん。でもどうしてそこまでして宣伝を?」

スピア「最近不遇だからな」

ウィンド「…もっと不遇になればいいよ、お前」







スライサー「(何故だ…何かに突っ込まなければいけない気がする…)」


????「…永遠の世界において、あらゆる学問を修了し、戦闘の実力も高い。
     そんな奴をここで見る事になるとは」


?????「俺も少し聞いた事あるな。」




スライサー「お前達、一体…」


????「…そういえば、名乗らせておいて自分が名乗らなかったな…失礼。
     俺はレジスト、ついでにこっちが…」


?????「俺はブレイダー、まあよろしくな! 折角出会ったんだからな!」



セレスタ「ブレイダー? とてもそんな名前とは思えません…種族が」


スライサー「ブレイダー→ブレイド→剣を連想するが全く、な」



ブレイダー(サーナイト)「ナイトってな!」


レジスト(バンギラス)「こいつは口ほどにも無い馬鹿でな、失礼。」




ブレイダー「あ、てめえ、ふざけんなよ!?」


レジスト「お前は進化先を間違えている。やれやれ…」

ブレイダー「俺は遠距離から攻撃するのが好きなんだよ! 悪いか!」


レジスト「へぇ、性格悪いな」

ブレイダー「何だと!?」




スライサー「…待てよ?
      「ブレイダー」…かつて聞いたあるやられ役の魚…「ブレイカー」と名前が近い。
      このノリからしてお前は可哀想な役になりそうだ」

ブレイダー「え!? 初対面の相手にそこまで言うか!?」



ゼクティス「なあ、変な話するのやめないか?」

スライサー「…まあ、そうだな。」


レジスト「さて…一つ聞かせてもらおう。
     何故こんな所にいる…?」


スライサー「…異世界の調査だ。」


レジスト「成程、そう言う事か。なら大体は同じか…」



スライサー「?」


レジスト「俺は、この世界の謎を解き明かすために来た…」

スライサー「…謎?」


レジスト「俺や…お前のような奴と違い…
     この世界に、意図せずに入り込んだ連中が存在する。
     何故そいつらはこの世界に来る事になったのか。
     少し、興味があってね…」


スライサー「…その情報をあっちの世界にいながら手に入れたと? どうやって…」


レジスト「…この世界から永遠の世界へと戻ってきた奴がいてな。そいつから聞いた…
     それを聞いたら、来ない訳にはいかない。
     何か、裏にあるかもしれないからな…」





スライサー「…どういう事だ…?」



レジスト「さあな、俺にも分からない…

     …そうだ、お前達、探検隊と言ったな…入れてくれないか?
     何分、こっちの世界は動きづらくてね…」






ゼクティス「何か変な話になってきたな」


セレスタ「いいですよね?」

ゼクティス「あれ、即答なのか?」


スライサー「…三体だけだと少ないだろうから、大丈夫だろう。」

ゼクティス「は、はあ。初対面の相手なのにか?」


スライサー「…こいつはどうも、世間一般で言われる「悪」ではなさそうだからな」



レジスト「…そう思うか、まあどうとでも思ってくれ…
     ついでに…こいつも入れられないか?」




スライサー「可哀想な奴か。」


ブレイダー「…酷すぎるぜ!」



ゼクティス「レジストだっけ? お前と可哀想な奴の関係は?」


レジスト「共に調査しにきた。」


スライサー「なら何故戦っていた」


レジスト「「下剋上だぜえええええ!」といいつつ攻撃してきた。
     うるさいから本気で叩き潰しに行った…」


ブレイダー「こいつ手加減しらねぇもん、最低だぜ」

レジスト「お前が悪い」









こうして…何故かいきなり仲間が増えた!


ゼクティス「…展開早いな」

セレスタ「そうですか?」






ブレイダー「何で初登場でいきなり「可哀想な奴」なんだよ!
      ブレイカーとやら…ふざけんじゃねぇぜ!?」