ディルとソフィーは気付かない。色々気付かない。


ディル「ま、旅行に行ってるなら仕方ないな。出直して、
    ・・・ん?」


が、ここでディルが何かに気付く。




ディル「・・・中から物音がする」



ソフィー「・・・物音?」

ディル「誰かいる・・・」





※この時すでに下では確認されていた。





それをしたのは見張り番のディグダ、あとドゴームである。




ドゴーム「・・・よく分からんが、怪しいものじゃないだろう。よし、入れ!!」

ディグダ「(あれ?)」







すると、音が鳴り出した。



ディル「!?
    地震か・・・!!」



すると・・・



ソフィー「ディル!!
     入り口が開いた!!
     旅行じゃなかったみたい・・・」


ディル「事件でも起きたか・・・!?」



ディルが勝手な憶測を再開した。だが、どうしてそこで事件だと思ったのか?






すると、


????「お前たち、ギルドに入門したいのかい?」




中から何者か…ペラップが現れた。




ソフィー「(いた! 旅行してるかと思ったことは言わないでおこう)
     は、はい。そうです。」



ディル「地震が起きた時、何かが起こっている可能性がある・・・
    地殻変動か、それともまた別の人為的な何かか・・・」




ペラップ「入門したいのか!!おー、久しぶりの入門希望者だ!!
     いやー♪ 前のはすぐやめちゃって・・・」




ソフィー「そんなに厳しいんですか?」




ディル「事件が起こっているとしたら大変だと思うが、
    俺にはそれをどうにかできるほどの力は・・・」






ペラップ「あ、えっと・・・というより、
     そこのピカチュウの妄想癖を治すより簡単なのは間違いないから」




ソフィー「それなら・・・」



納得した。というかしていいのか?

そもそもあれは妄想癖というのか?



それはともかく、何だかんだでディルを正気に戻し、



2匹はペラップに連れられ、そのギルドの親方らしい、プクリンに会うこととなった。


ソフィー「何かすごい略されたような・・・」




ペラップ「さあ、ここがプクリン親方の・・・」


ディル「お邪魔します!!」




ディルは堂々と踏み入ろうとした上に





ディル「・・・返事が無い、ただの」


ソフィー「そういうのはやめようね」





ディル「・・・分かった。」



ペラップ「・・・くれぐれも、くれぐれも、くれぐれも、くれぐれも!
     粗相のないようにな。
     ・・・もう遅いけど」


注意する暇なんて無かった。



そこには1体のプクリンがいた。

きっとその人(人じゃない)がプクリン親方だろう。

まあこの状況ではそれしか考えようがないが・・・




ペラップ「親方様。こちらが今度新しく弟子入りを希望している者達です。


     親方様・・・」


ディル「返事が」




ソフィー「空気を読もうね?」





ペラップ「・・・親方様?」






プクリン「やあっ!
     ボクプクリン!
     ここのギルドの親方だよ?」



ディル「Oh! Very friendly Pukurin!」

ソフィー「・・・もう突っ込みきれない・・・
     そもそもそれ文としておかしいよ・・・きっと」



結論から言うと、ディルは変な所で変なテンションになり変な事を言うらしい。


ソフィーは色々な意味で泣きそうになる。


というかこれなら泣いても問題無い。





プクリン「探検隊になりたいんだって?じゃ、一緒に頑張ろうね!
     とりあえず探検隊のチーム名を・・・」


ディル「チーム名だって?
    チーム名を決めるのか?探検隊名?
    ・・・」



ソフィー「・・・期待は出来そうにないんだけど。」




というかディルはまた人(人じゃないけど)の話を遮った。


礼儀知らずな事極まりない。




妄想癖で礼儀知らずで頭が良くない、

まさに最悪である。





ディル「よし、俺が今考えたかなりセンスのありそうなものを聞かせてやろう。
    それは」



ソフィー「じゃあ、リジェクトなんてどう?」


ソフィーは先に発言した。



リジェクト・・・つまり、意味としては「排除」などの意味を持つ。


これだけ聞くとかなりマイナスイメージに聞こえる。




ソフィー「どんな困難も跳ね除ける、そんな思いをこめて。」



マイナスイメージに聞こえる単語をプラスのイメージにする、


ソフィーは発想力豊かな感じである。





ディル「割り込むなよ」



ペラップ「(自分で割り込んでたのに・・・)」





プクリン「決まりだね!
     じゃあ・・・とうろく♪とうろく♪みんなとうろく・・・
     たあーーーーーーーーーっ!!」




その瞬間、フラッシュが発動した(ような感じになった)!!





2回フラッシュが起こり、その後・・・



ソフィー「・・・これで登録されたの?」


プクリン「おめでとう!これで君達も今日から・・・」


ディル「ありがとうごz・・・」

また割り込み・・・と思った瞬間

ソフィー「黙って。」





バキッ、という鈍い音が響いて






しばらくお待ちください







その後、ポケモン探検隊キットというものをもらったソフィー。(ディル気絶)



中には「探検隊バッジ」、「不思議な地図」、「トレジャーバッグ」が入っており、


トレジャーバッグの中に、キトサンバンダナとブルーリボンが入っていた。



その後、自分達の部屋などを案内してもらい、


その日はもう眠りにつくことにした・・・








ディル「・・・ったく、痛かった・・・
    なんであんな事を」


ソフィー「・・・そろそろ割り込みはやめようね?」

ディル「・・・言いたいことを自由に言えない奴は強くなれないぜ?」



なんかさっきからディルがおかしい気がする。


というかギルド前までの冷静なディルはただの幻覚だったかも知れない。



そう考えるとソフィーは何となく落ち込みそうになった。





ディル「まあ・・・
    俺はたいした事ない奴だ」


ソフィー「?」



ディル「・・・まだ強くなれてないか・・・
    ・・・もう寝かせてもらうからな・・・?」



そういうと、ディルはさっさと眠りにつこうとした。




ソフィー「まだ・・・って?」


ディル「・・・昔も色々あったのさ」



それだけ言って、その後ソフィーが何を言ってもディルは返事はしなかった。






・・・ソフィーには、ディルのことが分からない。



分かるわけもない。出会ったばかりなのだから。








だが・・・ここで1つだけ思った事があった。





ディルには、何かの秘密がある。


ポケモンになった、元々は人間だった、とかそんな事じゃなく・・・





そこまで考えた時、彼女は自然に眠りについた。





しかし、ディルのテンションの上がり下がりがあまりにおかしい事も少し気になってはいたが。

何故あのような事をいきなり言いだしたのか?






そしてまた1つ、物語が始まった。