第7話 悲しい言葉と悲しい涙



プクリンのギルド



ディル達は次の日に、トゲトゲ山の頂上まで辿り着いた。

だがそこには誰もいなかった。


その後彼らが戻ると、スリープは既に捕まっていた。


他の探検隊が捕まえたらしい。





ディル「そんな馬鹿な!?
    何で依頼が重複受理されてるんだよ!!」





ペラップ「事情があったのだよ。
     えっと・・・」






どうやら、その探検隊は誘拐直前にルリリに会っていたらしい。

しかも、スリープとも。


その後、その探検隊の1体が何かを見たという。


それは、トゲトゲ山の頂上にルリリとスリープがいるというビジョン・・・




そして、彼らはいてもたってもいられなくなり、重複である事を承知で依頼を受けた。



あまりにも唐突だったためペラップは押し切られてしまったらしい。




ディル「・・・こうなったら、他の依頼を片っ端からこなすか・・・」

ソフィー「え・・・」


ディル「疲れてるんだろ・・・?
    俺だけで行く。心配するな・・・」




・・・ディルは、その日以降、片っ端から依頼をこなしていき、注目の的となった。


遠く離れた所まで行ったらしい・・・





その後、ある日。


ギルドの全員が呼び出された。

何らかの発表があるらしい。






ペラップ「今年も、ギルドの遠征を・・・」





しかし。



ディル「・・・興味ないな」

ディルは、ペラップの話を5秒足らずで折り、部屋に戻っていってしまった。



ソフィー「ディ、ディル!!」






ちなみにこの後ペラップは激怒したらしい。

なだめるまで数時間を要したとか・・・






さて。



夜、リジェクトの部屋



ソフィー「ディル・・・
     話をいきなり折られてペラップさん激怒してたよ?」




ディル「・・・知った事じゃない。
    俺は本当に興味が無かった、それだけだ・・・」

ファング「だ、だけど、
     もうちょっと協調性を・・・」





ディル「いずれ何かが起これば1体だけでどうにかせざるを得なくなる。
    大多数で群れていたって無駄なだけだ・・・」







ソフィー「ディル・・・どうしてそんな事言うの?」



ディル「・・・むしろ、群れすぎてたら邪魔なんだよ・・・」



そう言うと、ディルはその後何も言わなくなった・・・







ソフィー「・・・ディル・・・酷いよ・・・」


ファング「・・・?」



ソフィーは、その夜、泣いていたという・・・


どうして、泣いていたのか・・・

ディルはどうしてあんな事を言ったのか・・・


どちらも、真相は分からなかった。


過去と言うのは、分からないのだから・・・


きっと、心に何かがあるのだろう・・・


想像に、すぎないが・・・

















ただ、1つ分かっていたのは、ファングが居心地悪そうにしていた事である。