第八十四話 スピード 3

マリオ「これは助かった。」

リンク「ああ。間違いなく」

ドカァァァァァァン!!

マリオ「な・・・」


マリオ達は、1秒で全滅した。何が起こったのか分からない。

しかし、1つだけ言える事・・・それは・・・

あいつは、スピードではない。この場にいる誰かの・・・過去の・・・


そこまで考えて、マリオは気絶した。




何時間たったのだろうか。

マリオは目を覚ました。

あたり一面真っ暗闇。何も無い。誰もいない。


マリオ「・・・動いてみるしかないよな・・・」


歩いた。ただ、歩いた。しかし、何も見えない。


闇しか無い。光が無い。

あたり一面、黒かった。


リンク「マリオ!!」

マリオ「リンク・・・!!よかった。俺一人かと思った。」

リンク「そうだ。お前一人だ。」

マリオ「は?何を言って―――?」

リンク?「お前は、死んだんだよ。」


マリオ「嘘だ・・・なんで・・・みんな・・・まだ・・・俺は・・・」

終わりだよ。

マリオ「なぜ・・・しねない・・・声が・・・
    聞こえる・・・地獄か・・・?ここは・・・」



うわあああああああ!!


リンク「おい、マリオ。いつまで気絶してんだ。
    起きろ。飯だ。」


マリオ「あああああ・・・って・・・え?
    ちょっと・・・リンクが・・・グワァァァァって・・・」

リンク「何言ってるんだ?」

マリオ「ここは?」

リンク「何言ってるんだ。お前の家だ。」

マリオ「え?いつの間に?」

リンク「は?何言ってるんだ?
    ずっとここにいただろう?」



3分後

マリオ「ちょっと出かけてくる!!
    車に乗って。」

リンク「おい!!飯は!?」



ブルルルルルルルル・・・

マリオ「上昇!!」

※マリオの車は空を走れる。何故って?それはそこに道があるからだ(意味不明


シルヴァラント上空


マリオ「確か・・・ここに・・・」


着陸後


マリオ「俺の記憶が確かなら、ここに研究所へのワープが・・・」


ロイド「おい、お前何してんだよ?」

マリオ「?・・・ロイド!!」

ロイド「・・・?何で知ってるんだ?それに、人に名前を尋ねるときは、
    自分から名乗るもんだぜ?」

マリオ「・・・は?何言ってるんだ?」

ロイド「というか、まず、お前は誰だ?」


マリオは確信した。

世界が違う。


マリオ「本当に・・・知らない・・・のか?」

ロイド「まず見た事が無い。」


マリオは車に乗り、ここを去った。


マリオ「く・・・なんでだよ・・・」

???「なーにしけた顔してんだよ!!」


マリオ「!!!!!!!????????」

???「驚きすぎだろ。」

マリオ「リッド!!何でいつの間に乗ってんだ!!
    リュウもティーダも何故!?」

ティーダ「通りかかって。」

マリオ「空の上をか!?
    まあそれはいいとして・・・なんか変じゃないか?」

リッド「まあ、そうだな。俺たちは、4人組(ブラスト達の事)に会ってきたんだ。」

マリオ「・・・で?」

リュウ「全員、俺らのことは知らないって言って来やがった。
    んで、斬りつけられた。アルテマウェポンで」

マリオ「そうか・・・でも、何でこんな事に?」

リュウ「わから・・・!!燃料が!!エンプティランプついてるし!!」

マリオ「わーーーー!!と、とりあえず着陸!!」


謎の大陸


リュウ「あそこに街があるから燃料買おうぜ!!」

ティーダ「見た事あるような気がするな・・・」


で


街の人「ようこそ、旅の人。 
    ここは、エンドレイズ王国の首都、ファイナルエスタだ。」



マリオ「・・・そういうことだったのか・・・!!」


街の教会

リッド「これって・・・さっきの。」

マリオ「俺の勘が当たっていれば・・・ここに
    記憶や心を操作する仕掛けがあるはず・・・」

リュウ「なるほどね。・・・で、何処に?」


・・・・・・


マリオ「・・・そんな一筋縄には行きそうにないし、
    みんなで探そうか?」


教会 2F

マリオ「思ったけどさ、ただの建物のように思えてしまうんだ。」

ティーダ「そりゃ・・・コンクリートの壁に
     電球にエレベーター・・・
     教会独自の礼拝堂とかも無いしな。」

マリオ「だろ?こういうところだとさ、何かあがめられてそうだしさ、
    何故かここにはたくさん人いるしさ、(しかも普通の服だし)
    とりあえず、教会とは思えない。」

教会 9F

リュウ「というかどこまであるんだこれ。」

リッド「エレベーターしか上下移動無いじゃん。階段は?」

教会 13F

マリオ「マジで勘弁して欲しくなってきた。」

リュウ・リッド「うんうん。」

ティーダ「あ、あれは!!」


マリオ「ヴェイグ!?」

ヴェイグ「・・・遅かったな。
     俺はすでにここを調べ始めていた。
     もう20Fまで調べた、そこまではどうでもいい。」


リュウ「・・・」


教会 40F

マリオ「雲の上突き抜けてるんじゃないか・・・?」

リッド「だったら東京都庁とかはどうなるんだ。」


教会 53F

マリオ「オイオイオイオイオイオイオイ!!
    そろそろおかしいだろ!!これ!!
    見た目からは8Fぐらいしかなかったぞ!?」

ヴェイグ「不思議な力が働いていると聞いたが。」

ティーダ「なんでもそれで済ませるのかよ。」


教会 76F

マリオ「そろそろ面倒になってきた・・・」

リュウ「どこまでいっても、普通の建物だな・・・」

リッド「教会じゃないな、これ。」


ヴェイグ「こういうときは一番上まで行け。
     そうすれば大体どうにかなる。」


エレベーター内で

マリオ「でも結局一階ずつしらべてしまった。」

マリオ「・・・198Fにはレストランあったよな。」

リュウ「145Fには展望台もあったよな。」

ティーダ「173Fにはお土産屋。」

リッド「121Fにはダンス会場。」

ヴェイグ「148Fにはゲームコーナー。」

5人「・・・はぁ・・・」

アナウンスの声「199Fでございます。」

マリオ「は?200って押したぞ?
    つうか199Fさっき来たし。」

ヴェイグ「みろ!!200Fには鍵が必要らしいぞ!!」


5人「・・・はぁぁぁぁぁぁ・・・・・・」


リュウ「こうなったら必殺!!ピッキングナイフ!!」

マリオ「ええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!???」

カチャ


アナウンスの声「200F、礼拝堂です」

マリオ「成功しちゃったし!!」


ガチャッ

リッド「・・・これは。」

マリオ「・・・教会・・・だな。何処から見ても。」


リュウ「・・・何かの信者が礼拝してるぜ。
    気づかれないように」


信者達「そこまでだ、侵入者ども!!」

リュウ「もうばれてたし!!」


結局、マリオ達はロープで捕まっちゃいました(何


信者A「こいつらは一体なんだ?」

信者B「人。」

そこにいる全員「んなこと誰でも分かるわボケェ!!」


信者A「では・・・天使様を呼んで裁いてもらおう!!」


5分後


マリオ「・・・何も出てこないじゃん。」

リッド「うし、今の内に縄をほd」


信者C「天使様が降臨して下さったぞ!!」


リッド「タイミング悪すぎたし!!」



マリオ「嗚呼、ここで旅も終わりか・・・」(全員目をつぶる)


???「お前達はまだ終わらない。」


マリオ「・・・は?」

???「裁く事なんてしないさ・・・」

リッド「・・・いい人だ!!」(まだ目はつぶっている)


信者達「?」


???「・・・ロープ、解いてやろう。」

リュウ「・・・天使じゃなかったりして。」(疑ってみる)


目を開けて


リュウ「疑ってすみませんでした。」(ある程度礼儀はあるらしい)



街中

マリオ「え、えーと・・・ありがとうございました・・・でいいのか?」

???「礼には及ばないさ。当然のことをしただけだ。
    ちょっと、お前等には死んでもらわれると困るんでね・・・ふふふ・・・」

マリオ「・・・十人衆か!?」

???「・・・?」

マリオ「・・・違った。」


リッド「え、そういうものは無い?」

???「少なくとも、こっちは見た事無い。以上。」

ヴェイグ「(天使と言うものは、こういう者ばかりなのか・・・?)」

マリオ「(・・・スピード以外全員こうだもんな。)」


リッド「あ、天使って事は、スピードとか・・・知ってる?」

???「スピード・・・?・・・はっ!!あいつか!?
    あの・・・王女?」

リッド「それ。」

???「・・・それっていうのはさすがに不味いだろが。
    ・・・スピードの事ならそれなりに知っている。」

リッド「マジで!?」

???「マジ。・・・で、あいつは・・・
    あいつの正体は・・・」

リッド「正体?」

???「あいつは・・・人の
    絶望、怒り、悲しみそのものだ・・・
    それだけに、感情の起伏も激しく、
    人を殺す事を・・・ためらわなかった。」


マリオ「あいつ・・・が、人を殺す・・・?」


???「あいつは、人間じゃない。
    『人の心』なのさ。」


マリオ「・・・でも、普通の人と同じように生まれたんじゃ・・・」

???「ああ、そうさ。普通の人のように生まれた。
    天使になったのも、ただ、理由は普通さ。
    しかし、圧倒的に違ったのが・・・強さだ。」




マリオ「強さ・・・」


???「あいつは・・・指1本で魔王も一撃で沈めるんだ。
    普通は・・・なんとか制御しているがな。」

リュウ「・・・」

???「しかし圧倒的な強さは、さらに圧倒的な強さには勝てないのさ。
    三人の青年によって、スピードは1度封印された。」

リュウ「封印!?そんなことできた奴がいたのか!?
    んな・・・指1本で魔王倒す奴をか!?」

ヴェイグ「・・・ありえる話とは思えないが・・・」

???「・・・スピード・エレメンタルを封印した青年。
    ・・・サード・クロウ。
    ・・・ディザスター・ロノニア。
    そして・・・エメット・エターナル。」

マリオ「な!!エメット!?」


???「知っているなら話は速いな。
    エメットは別格だ。レベルが違う。
    あいつは、スピードと違って、いつもふざけてた。」



・・・・・・・・・


???「・・・しかし、強さが・・・危な過ぎた。
    むしろあいつの方が封印されたほうがいいかもしれなかった。
    スピードは・・・あいつに、昔、自分がやったように・・・
    指、1本で、バタッ・・・てね。」


リュウ「魔王<<スピード<<エメット・・・」

???「エメットも、人じゃない。」

リュウ「は?んじゃ、あいつも、人の心の」

???「そうでもない。
    むしろ、人の形をしているが、他の生物である、と言う事さ。」

リッド「獣?」

???「・・・違う。
    あいつはな・・・まさに、神だ。
    天使が始まった理由が・・・あいつにある。」

リッド「神・・・」




昔、世界は無だった。
宇宙ではなく、何もない。

あたり一面黒・・・いや、黒もないかもしれない。
何もない。色も。白でもない。
色では表せない、なにか。
いや・・・何もないのだから、色と言う概念も。

そこにあいつは生まれる事となる。
あいつはいきなり、今の姿で現れた。
そして言った・・・ある、言葉を。

「孤独」
その一言。
そしてあいつは世界を作った。
そこに人が生まれた。

あいつは、そこへいった。
あいつには、翼があった。・・・32枚の。
しかし、生まれた人間にはない。


マリオ「32?どういうことだ?」

リッド「・・・さあ?」

あいつは、この世界を始めから見ている。
憎しみ、悲しみ、怒り、哀れみ・・・あいつは、見ていた。

スピードが生まれた後。スピードを含んだ6人組が、
「天使になりたい」という願いを言った。

あいつは、それを叶えた。
まさか、スピードも、天使の力をくれた奴に天使の力を与えるなんてこと・・・
分からなかっただろうしな・・・

あいつは、戦争を目にした。
怒りをあらわにし、叫んだ。
「なんで世界は、こう、悲しいものなんだ」って。

リッド「想像できない・・・」

そして、あいつは、世界を捨てた。
人を信じなくなった。信じた人が消えるのが怖いから、だ。

しかし、どうしても信じざるを得ない人物がいた。それがスピードだった。
街にひっそりといたあいつを助けた。
・・・それだけの理由で。
そしてその後・・・
あいつはスピードの姉・・・ミスト・エレメンタルに惹かれていっていった。

・・・あいつの心は・・・あの2人に支えられていたと言ってもいい。
しかしもう一つ支えがあった。
「STORY END」 ストーリーエンド。そういう名前のグループ。
あいつはそこにもいた・・・そのグループの仲間もあいつの支えだった。



???「・・・で、あいつはそのまま今に至っている。」

マリオ「そんな暗い過去が・・・」


リッド「あ・・・マリオ、後ろ。」

マリオ「は?・・・!!」

リュウ「エ、エ、エメットォォォォォォォ!?」


エメット「・・・そんなに驚く事かよ。」

マリオ「いや普通に驚くって。」


???「ああ、エメット。お前の過去ばらした。」

エメット「別にいいけど。」

マリオ「いいんかい!!」


続く