第81話 明るいひととき


現在フリーズはセンクレイス城の扉を叩き続けている。

「開けろ! 開けろ!
 くっ…どうなっているんだ?」



城内

ソル達があまりにも騒いで、明るいと言うか変な雰囲気になったが、

一応暗くは無くなった。


ライトとフォルスが途中からソル達と一緒に叫んだりしていた。





「どうやら、敵襲のようです!」

兵士が叫ぶ。


「遂に来たか…よし、開けた瞬間に一斉攻撃だ!」



ボルトはソル達などに呼びかける。


「3…2…1…開け!」




「一斉攻撃だ! 行くぞ!」


「開いた! 大変…な事に…」







いきなり袋叩きにされるフリーズ。


彼はまさかこんな目に遭うとは思ってもみなかっただろう。



「…何のつもりだ!」


「えっ?
 あれ、お前は…」



「フ、フリーズ…」

ライトが恐る恐るその名を言う。

彼の表情は恐怖に染まっていた。



「…凍てつく覚悟は出来たか?」








彼の怒りに触れ、ソル達やライト達が見事な氷の彫像になっている間に、

フリーズはスライサーに、あの本の事を話した。


「お前のような奴なら大体分かってもらえると思ってな。」

「…確かに、その本の内容は現在に合っているように思えるな。
 大いなる力、か…」


と、不意にフリーズはあの二人の事を話した。

スライサーはそれを聞き、少し考え込んだ。


「あいつらか…全く、このタイミングでこっちの世界に来たのか?
 運の悪い奴等だ。まあ、死にはしないだろう」

「強いのか…?」


「レジストは以前スピアを粉砕したからな」




スピアが寄ってくる。


「レジストって…アレか。
 あの後しばらく俺は痛みに悶えてたってのに…」


「愉快な事だな」

「…俺がやられるのってそんなに愉快?」

スピアは泣きそうになっていた。

最近こんな調子である。



「あれ、そういえばフリーズ。クラウソナスは…」

「奴等と一緒に凍っている」


「何故…」

「灸をここらですえようと思ったのさ」


「おい、スライサー?」

と、そこでスピードがスライサーに近づいてきた。

「そろそろさっきの話について…」


「ああ、お前の姉の事か…」


スライサーとスピードはその後話し込んでいた。

スピアも聞いていた。




一方、氷が解けた後、彼等は談笑していたりした。


明るいひとときだった。




「明るくなってきたな!?」

「あれ、エストレア…お前いたっけ」

「な、何だと!? 何を言って…」





ところで、ある時ラファエルは言った。

「…ん?
 随分長い事誰かを忘れてるような…」





「焔火とか?」


「あいつはしっかりいるだろう。
 ただあいつが自己主張する事がほとんど無い。だけどしっかりいる」



ガブリエルも誰かを忘れている気がしていた。

「確かに、重要な誰かを忘れているような…」



「くくく…ザハリエルの事か。
 鉱山の頃にはもう見かけなかったが?」







「…………」





……………………………………



沈黙。